エンターテインメント

阿部寛さん「難しい役柄を与えられてこそ刺激的で、燃えるんです」

2018.03.27

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【今、この人に会いたい!】阿部 寛

阿部 寛(あべ ひろし)さん

絢爛豪華な日中合作映画で安倍仲麻呂を演じる


「まさか中国の大監督、チェン・カイコーのあの映像美の中に入り込めるチャンスがあるなんて、思いもよらぬことだったので、お話をいただいたときは嬉しかったです」そう、力を込めて話す阿部 寛さん。日中合作映画『空海―KU―KAI―美しき王妃の謎』に出演。

唐の時代、王朝を震撼させた怪事件の真相を追うことになった遣唐使、若き修行僧であった空海(染谷将太)は、50年前にやはり遣唐使として海を渡った安倍仲麻呂(阿部 寛)が、事件の鍵を握っていると気づく。カイコー監督の圧倒的な映像美に支えられ、渦巻く人間の欲望や嫉妬、情愛を描いた、絢爛たる冒険絵巻である。

阿部寛 阿倍仲麻呂


20代の安倍仲麻呂を演じても違和感がなく、精悍な佇まいの阿部さん。

「仲麻呂は歴史上の有名な遣唐使ですし、当時は20代。53歳の自分が彼を演ずることができるだろうかと心配しました。玄宗皇帝の妻・楊貴妃に思いを寄せる役なのですが、台本に書いてあるのは、キラキラした表現。いったいどうなるんだろうという戸惑いがいくつもありました。でも撮影前に監督と話して、たとえば恋心については『感情に答えなんてない』といった、抽象的な大きな枠の受け取りしか自分にはできず、こういう難題こそクリアしてみせると、初日はワクワクして現場に入りました」

東京ドーム8個分という広大な地に組まれた、1つの街のような巨大なセット。撮影場所へは車で行き来していたという。

「あまりのスケールの大きさに、映画がどんな感じで完成するのか、まったくわからなくて(笑)。監督の演出は本当に素晴らしいものでした。もともと役者でもいらっしゃるので、演ずる者の気持ちや疑問、不安などがわかるわけで、現場では非常にわかりやすい演出をしてくださった。テストを繰り返しながら、そのつど役者を一斉に呼んで説明をしてくださる。

こういうタイプの役者にはこう、と役者の心をうまく操る。その緩急というのか、見ているだけで皆が一気に高揚する、集中する空気が作り出されていく。かつて蜷川幸雄さんもそうでしたが、国が違えど、優れたかたたちのものづくりへの熱は、世界共通なんだなとあらためて思わされました」

1日のうち夕方のわずか10分しか撮れないマジックアワーがあった。「そのために500人ものエキストラが待機して、皆、一瞬に懸けるんです。けれど監督は粘ってなかなかOKを出さない。4カットを撮るだけで4日かかりました。でも僕はうれしかったですね。むしろチェン・カイコーの現場はそうなってくれないと困るな、と思ってたから」

阿倍仲麻呂 楊貴妃

思慕を抱く楊貴妃(チャン・ロンロン)と見つめ合う仲麻呂。

チェン・カイコー監督 阿部寛

撮影終了後、チェン・カイコー監督とかたく握手を交わす阿部さん。
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