インタビュー・レポート

歌舞伎界の若き獅子たちを大特集! 尾上右近さんにとって2021年のハイライトは?

歌舞伎界の若き獅子たち 第1回(全5回) 『風姿花伝』で世阿弥が「時分の花」という言葉で表わしたように若手歌舞伎俳優の彼らには、今、この瞬間だからこそ放つ美しさと輝きがある。彼らはそれぞれの個性が光る装いとともに、そのパッションと表現力、そして抱き続けている歌舞伎に対する深い愛を語ってくれた。

第1回 尾上右近さん

尾上右近さんジャケット シャツ パンツ(すべて参考商品)/すべてルイ·ヴィトン(ルイ·ヴィトンクライアントサービス)尾上右近(おのえ・うこん)
1992年5月28日生まれ。父は清元宗家7代目清元延寿太夫。2000年歌舞伎座『舞鶴雪月花』の松虫で本名の岡村研佑として初舞台、7代目尾上菊五郎のもとで修業を積み、2005年に2代目尾上右近を襲名。2015年より自主公演『研の會』を開催。2018年に7代目清元栄寿太夫を襲名。

歌舞伎俳優と清元の太夫。
史上初の二刀流が、さらなる才能を開花する

気さくな性格から“ケンケン”という愛称で親しまれている彼は、歌舞伎俳優と清元の太夫の名前を持つ。

歌舞伎界に、この史上初の二刀流が誕生したのは、3年前。その決断にも驚かされたが、今ではその領域を超え、ミュージカルやストレートプレイへの出演、ラジオ番組のパーソナリティ、さらに情報番組のキャスターと、あらゆる分野で多彩な才能を発揮している。

そんな目まぐるしい2021年のハイライトは、どの舞台なのか?

「3月の南座ですね。僕にとって光り輝く青春の日々でした。自分一人ではなく、仲間がいたことが大きいです。義太夫狂言という王道の演目でしたが、みんなで手をつなぎ合ってお客さまの期待に応えることができました。これほど自分の情熱を証明できる瞬間があるなら、今後どんなことが起きても越えていける。それを仲間とともに確認できました」

尾上右近さんさまざまな分野で大活躍の尾上右近さん。シャツ4万9500円 パンツ5万1700円 シューズ8万1400円/すべてコム デ ギャルソン·オム プリュス(コム デ ギャルソン)

そして歌舞伎座の公演でもお嬢吉三や八百屋お七という大役に抜擢され、快進撃は続く。

「自主公演で舞台の真ん中に立つ経験はあるんですが、歌舞伎座での主役は今までにない責任や使命感を感じました。“歌舞伎の顔”として見る景色は全然違います。コロナ禍で、想定していたよりも少し早く一戦力としてお声がかかりました。かつての“通常”が戻ったときに中心的な存在でいるためには、0から1を生む役者でありたい。そんなプロデュース的な考えも芝居への熱量になります」

抜擢とは思わせない、そんな未来も近い。

表示価格はすべて税込みです。

撮影/秦 淳司〈Cyaan〉 スタイリング/馬場郁雄 ヘア&メイク/晋一朗〈IKEDAYA TOKYO〉 構成・文/山下シオン
『家庭画報』2022年1月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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