インタビュー・レポート

他人の感性を信じて身を投じる。生瀬勝久さんが悲劇に出演

憧れの人はいないという。「いくら憧れたって絶対にそうはなれないですからね。真似をしているうちは、届かないと思うし」。

――ここまでこられた、いちばんの秘訣は何だと思われますか?

「どんな仕事も断らなかったこと。だからこそ今、色々なことをさせてもらえているんだと思います。僕は洋服を買うときも、店員さんにまかせて選んでもらうんです。自分がいいと思うことは、たかが知れている。他人の感性を信じて身を投じたほうが、幅が広がるし、客観性を持つことができます。実際、自分では絶対に考えられないキャスティングが化学反応を起こして、思いがけない舞台ができたりしますからね。今回の『アンチゴーヌ』も、自分ではまずやろうと思わない作品。正直、大変ですが、そこに参加できたことで、自分の引き出しが増えたり、世の僕に対する見方がまた一つ変わるかもしれない。そういう楽しさがあります」

――今後やってみたい役や作品はありますか?

「いえ、特には。これがやりたい、あれをやりたいと言っていても、やれなかったらストレスになるだけなので。僕としては、いただいたお仕事をどう一生懸命やるかで、十分充実しているし、十分ありがたい。で、一つの仕事が終わったら、1週間くらい休みをもらって釣りに行く。今のところ、モチベーションとしては、それで十分です」

――それにしても、どんな役を演じても人一倍印象に残るのは、さすがです。

「たぶん、印象に残したいということが、僕の役者としての行動規範なんですよね(笑)。そこに自分がいたという痕跡を残したいという。だからワンポイントの登場であっても、その時間に自分ができることを100%やる。きっとそれもあって、ここまで仕事を続けてこられたのかなと思います。もちろん今回もそのつもりで臨みますよ。皆さんのすぐ目の前に役者がいる特設ステージを使った、初タッグの蒼井さんと僕による『アンチゴーヌ』、どうぞお見逃しなく!」

※サイン入りチェキのプレゼント応募は、申し込みを締め切りました。

生瀬勝久/Katsuhisa Namase

俳優

1960年、兵庫県出身。同志社大学在学中の1983年に関西の人気劇団に入団。1988年には4代目座長に就任し、以来、劇作家・演出家としても活躍。2001年に同劇団を退団。『トリック』『ごくせん』などのテレビドラマをはじめ、映画や舞台でも幅広く活躍している。日曜ワイド『ハルさん~花嫁の父は名探偵!?』(主演)が12月3日にテレビ朝日で、スペシャルドラマ『必殺仕事人』が2018年新春にABC・テレビ朝日系列で放送予定。また4月下旬~6月上旬には、竹生企画第3弾の新作舞台に出演予定。

パルコ・プロデュース2018『アンチゴーヌ』
2018年1月9日~27日/新国立劇場 小劇場<特設ステージ> 全席指定9800円、U-25チケット5000円 お問い合わせ/パルコステージ 電話03-3477-5858
作/ジャン・アヌイ 翻訳/岩切正一郎 演出/栗山民也 出演/蒼井 優、生瀬勝久、梅沢昌代、伊勢佳世、佐藤 誓、渋谷謙人、富岡晃一郎、高橋紀恵、塚瀬香名子 2月に松本、京都、豊橋、北九州公演あり。
http://www.parco-play.com/web/play/antigone/

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取材・構成・文/岡﨑 香 撮影/西村彩子<SELF:PSY’S> ヘア&メイク/佐野真知子<SCENT OF FIG> スタイリング/中谷東一

 

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