波乱のNHK杯Vol.2～渾身のパフォーマンスで会場を沸かせたスケーターたち

ジェイソン・ブラウン、アダム・リッポン、
GPシリーズ初優勝のセルゲイ・ボロノフ、各選手たちが魅せた

今回のNHK杯は少しいつもの様相と違っていました。羽生結弦選手とともに表彰台候補と目されていたカナダのパトリック・チャン選手の出場辞退に続き、村上大介選手が急性肺炎で欠場。「これは羽生選手の圧勝なのでは？」という憶測も流れていたなかで、その羽生選手までもが欠場ということが明らかになった11月10日の会場は、正直言って、観客の皆さんも取材陣側(私も含め)もやや途方に暮れているように見受けられました。

そんななか、空気を一変してくれたのはアメリカのジェイソン・ブラウン選手。報道ですでにご存じだと思いますが、SP(ショートプログラム)の演技を終えたあと、日本語で書いた手書きの羽生選手へのメッセージをモニターに向かってアップ。ジェイソンにとっても大事な大会の最中にもかかわらず、怪我で辛い思いをしている羽生選手に送った優しさ溢れるコメントを見たら、胸が熱くなりました。


ご覧になられた皆さんもきっと同じですよね。今回は残念ながら意外なジャンプミスが多く出てしまい、４位という結果に。GPファイナルにも出られなくなってしまいましたが、全米選手権に向け、調子が戻ることを祈っています。