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犬猫以外も新たな家族の一員に! 獣医がおすすめする“+α”の動物たち

動物たちと楽しく暮らす「犬+α」の豊かな生活 第3回(全10回) 動物たちの守護神・野村獣医科Vセンターの院長、野村潤一郎さんのもとに飼い主からこんな話が。犬の飼い主から「うちの子が私から離れず出かけることもできません」。猫の飼い主から「この子は私のことを本当に愛しているのでしょうか?」。つまり、犬の飼い主は犬らしさに疲れ気味で、猫の飼い主はペットに犬らしさを求めている、と野村先生。では、どうすれば? 犬+α、猫+αの動物ライフは「飼い主と動物たちの精神のバランスが取れた豊かな世界」と野村先生はいいます。動物一家の楽しい暮らしを紹介します。前回の記事はこちら>>

犬猫以外も新たな家族の一員に
家庭画報世代におすすめの動物たち

動物一家にふさわしいのは犬と猫ばかりではありません。新たなペットを飼育したいという読者に野村先生が特にすすめる動物たちをご紹介します。

【フェレット】
犬と猫の中間に位置する愛すべき存在

フェレット
フェレット

特徴

イタチの仲間フェレットは犬のようにつきまとわないし、猫のように臆病でもない。かといって飼い主のことを何も考えずに餌を待っている何かとも違う。(犬+猫)÷4がフェレットという感じだ。犬の明るさに猫の面白さを加えた、犬でも猫でもない楽しさがある。

そしてやはり飼い主のことが好き。それが証拠に病院の診察台で飼い主の袖に逃げ込んだりする。飼い主を頼りにしているのだ。

フェレット
フェレット

フェレットは「ペットボトル」に似ている。猫を連れて外に出る人はまずいないし、猫だって連れ回されたくない。でもフェレットはハーネスをつけて一緒に散歩に行ける。歩く速度が遅いのだが、遅いと思ったらそういう時はポケットに入れてしまう。どこへでも持ち運ぶようにして飼える。

注意点

目が悪いので散歩で迷子にしないこと。あの細い体で狭いところに入っていったら見つからない。誤飲によって腸閉塞を起こし手術となることが多いので異物に気をつける。

弱点は暑さだ。30度以上で湿度が80パーセント以上だと1時間くらいで死んでしまう。日本の夏の気候だ。フェレットを飼う人はエアコンのついた部屋で一緒に暮らそう。

寿命と価格

人間のライフサイクルになんとなく合っている犬猫を基準とすると寿命は短い。犬の2倍のスピードで人生が進み、寿命は7年半くらい。子どもがパッと大人になって「えっもう?」という感じで年をとっていく。

フェレット市場は1回下火になったが今は安定している。価格は5〜7万円ほど。種類はどのメーカーでも同じ。フェレットを診られる獣医も増えたはずだ。

【セキセイインコ/文鳥】
ペットとしての歴史ある利口な遊び相手

文鳥
文鳥

特徴

鳥に犬的なものを求めようと思ったら大型のオウムになる。でもオウムは長生きで場合によっては70年とか100年生きてしまうので長すぎだ。最近はフクロウや鷹のハリスホークを飼いたがる人が多いが、猛禽類はおすすめできない。体力のある若い人ならともかく、爪で顔でも摑まれたら怪我をする。フクロウは夜行性だし、餌のことしか考えていない。

鳥にはやはり犬にはないものを求めるのが新鮮だと思う。たとえば色彩だ。

そう考えると、セキセイインコか文鳥になる。大人しくて利口で人に慣れる。籠から出して手や肩に乗せて遊べる。文鳥はペットとしての歴史がある。慣れやすい、飼いやすい、死ににくい鳥だ。

注意点

鳥の声は意外とうるさい。昔はカナリアが鳴いていたら、「私は育ててないのに、いいもの聞かせていただいてありがとう」と干し柿を持ってきてくれたりした。

しかし今は「受験生がいるのでやめてください」となってしまう。セキセイインコの声でも気にする人は気にする。鳥の声を聞いてうるさいと思う人が近隣にいなければOK。ペットショップにいる時は小さく聞こえるので注意。

セキセイインコ
セキセイインコ

また犬は鳥を見ても「君はだあれ?」というだけで大丈夫なのだが、猫に急に見せるとおもちゃと思って飛びかかる事故が起きやすい。野良猫だったら餌としか見ない。おなかいっぱいでも目の前でうろちょろされるとだめ。猫でもやらない子はやらないが鳥籠を別の部屋にしておくのが無難だ。

寿命と価格

セキセイインコの寿命は5〜10年、価格は2000〜3000円。文鳥の寿命は8〜10年、価格は2000〜1万円。

【シクリッド】
知的な眼差しで人を見つめる淡水魚

シクリッド
サウスアメリカンシクリッド

特徴

水槽という空間だけで始められるのが熱帯魚のいいところだ。しかしあまりハードルが低いとつまらなくて続かない。だからまず先行投資をしよう。

アクリル製の水槽を、できれば、高さ60センチ×奥行き60センチ×幅90センチのものを用意する。それが無理なら、高さ45センチ×奥行き45センチ×幅90センチ。水槽を載せる台も必要。水と合わせると床面に200〜300キロの荷重がかかるから床の補強や荷重の分散の工夫もいる。

そしてその中に何を入れるか。熱帯魚というと、ネオンテトラ50匹にシルバーシャーク10匹、あと水草も入れて……とやってしまう例が多いのだが、きれいな箱庭を作ってもそれはすぐ崩壊していく。そして維持するのが面倒くさくなりやめてしまうのだ。だから存在感のある魚を1匹だけ飼う。

存在感があり、コミュニケーションがとれる魚というとシクリッド(スズキ)。ナマズやアロワナもいいのだが友達感がない。シクリッドはみんな頭がよく、人を目で見てくる。おはようからおやすみまで水槽の中でアピールしてくるので犬的だ。

アンフィロフス・ラビアータス(シクリッドの一種)
アンフィロフス・ラビアータス(シクリッドの一種)

種類は多く、中型の好きなものを選べばいいだろう。小さな稚魚から育てる。最初は何もない水槽で「何か入ってるんですか?」となるがすぐに大きくなる。成長して20センチくらい。

真っ赤なフラミンゴシクリッド、オスカーもいいし、青いテキサスシクリッドも美しい。存在感があって名前をつけて呼びたくなる。

寿命と価格

寿命は10〜15年。稚魚で2000〜3000円。安いけれど育つと見栄えがいい。これを大事に大事に育てた時「こんなに化けるとは!」と驚くはずだ。

【グリーンイグアナ】
飼うほどに人になつく不思議な爬虫類

グリーンイグアナ
グリーンイグアナ

特徴

爬虫類は野性ではなく品種改良されたペット品種がいいのだが、犬や猫と一緒に飼いたいのはグリーンイグアナだ。爬虫類をいろいろ飼ってきた人たちが「イグアナってやっぱりいいね」といいはじめ、再評価されている。

昔は価格も安いし、どのペットショップでも買え、「ああイグアナね」というものだった。でも長く飼い続けると意外となつき、飼い主と意志の疎通ができるのである。

手に乗せられるが犬や猫のようにべたべたしない。咬むことがあっても、いきなり食いついてきたりしないし、夜行性ではないので夜は一緒に寝て朝一緒に起きる。

いちばんいいのは草食なので冷凍マウスなどを食べさせなくていいことだ。朝起きて爽やかな気分でイグアナと一緒にサラダを食べる。ニンジンでもセロリでも、野菜の切れ端やフルーツが好物だ。排便は水の中でする。40度くらいのお風呂に入れる。1週間くらい留守番させても大丈夫。

注意点

犬猫がいる環境では、小さいうちは水槽で飼ったほうがいい。ニンジンくらいの大きさになったら観葉植物にでも止めておけばいい。

太陽光線が必要なので紫外線ランプと赤外線ランプが必要。ガラス越しの太陽光線は紫外線をカットするので意味がない。病気にもならないが、雌の場合は小さく育てると排卵障害を起こし手術を要することになる。

寿命と価格

大切に飼えば寿命はおよそ20年。大きく育つとカッコいい。外観は輸入地域差、原産地によっても違いがあるようだ。価格は1万から色によって20万円ほど。

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写真/アイノア(魚の写真を除く)

監修/野村潤一郎(野村獣医科Vセンター院長) 構成・文/三宅 暁(編輯舎)

『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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