インタビュー・レポート

片渕須直監督に聞く、『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』

【今、この人に会いたい!】片渕須直監督


片渕須直監督が手がけた映画『この世界の片隅に』は、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞など国内外で数々の賞に輝いた。

2016年11月に公開されたアニメーション映画『この世界の片隅に』。63館の小規模上映から始まり、今では「公開から映画館での中断なき上映」の日本記録を打ち立てるヒット作に。そんな作品に、新たに250を超えるカットをプラスした『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、12月20日(金)に公開。『この世界の片隅に』の制作中から、原作に登場するリン(声:岩井七世)のエピソードを付け加え、もう一つの『この世界の片隅に』を作りたいと願っていたという片渕須直監督にお話を伺いました。

——『この世界の片隅に』(以下、2016年版)は、片渕監督がアニメ化を熱望されたそうですね。片渕監督が感じられた原作の魅力を教えてください。

「昔、『母をたずねて三千里』というテレビアニメがあって。その第2話が、普通に主人公の男の子の1日を描いているんです。お母さんがいないから、自分でごはんを作って、そのための買い物に行って、今日は何にしようとか、いつもよりちょっといいものを買おうとか。そういうものってホントは面白いんじゃないの?って思っていて。それで、『名犬ラッシー』というテレビシリーズで監督をしたときに、毎回何か食べ物の話を絡ませたんです。それを観てくださっていたのがこうの史代さん。こういう作品を自分も作りたいと思っていただいたらしく、『この世界の片隅に』で結実しているそうです。

『この世界の片隅に』は特に前半、戦時中ですけど、着物を縫ったり、ごはんを作ったり。漫画の連載1回がそれだけで終わっている回もあって。そこにまた自分が魅力を感じるという。『この世界の片隅に』をアニメにすると、日常の生活描写、その機微の中にある面白さを描けるんじゃないかなと思ったんです。同時に、舞台が戦時中に設定されていましたから、より日常生活の意味が際立つんじゃないかなと。それでぜひやりたいなと思いました」

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