インタビュー・レポート

綾野 剛さん、杉咲 花さん「映画という虚構のなかでひとつの噓もなく生きる」

綾野剛さんと杉咲花さん

監督の演出と、物語が持っている力に導かれて

「台本をいただく前に、イメージキャストの名前が挙がっていたんです。監督が瀬々敬久(ぜぜ たかひさ)さん、原作が吉田修一さん、共演者が杉咲花さんと佐藤浩市さんでしたから、台本を読む前に気持ちは決まっていて。

この作品は自分たちに大きな影響をもたらすという確信もあったので、すぐにやりますと返事をして、台本はそれから読みました」と、これまで一緒に作品をつくってきた監督や原作者、共演者への信頼を口にする綾野 剛さん。

「私が演じた紡(つむぎ)という少女によって、原作にはない物語が描かれていくと思うと、確かに大きな役なのですが、あまり考えすぎるとプレッシャーになってしまうので、

綾野さんが演じる豪士(たけし)と過ごす時間や、自分と別れた直後に失跡した愛華ちゃんへの思いを大切にして演じようと思っていました」と話す杉咲 花さん。

吉田修一さんの短編集『犯罪小説集』に収録された「青田Y字路」と「万屋善次郎」を基に、Y字路で起きた“事件”と、事件の周辺にいた人々の“その後”を描く瀬々敬久監督の『楽園』は、主人公たちが背負わされた孤独から、現代社会が浮かび上がる作品だ。

『悪人』『怒り』をはじめ、多くの小説が映像化されてきた吉田さんと、『ヘヴンズ ストーリー』『64 ─ロクヨン─ 』『友罪』など、犯罪をテーマにした作品を通じて、善悪で単純には割り切ることのできない人間を描いてきた瀬々監督。

社会や人間に向ける眼差しがどこか重なる─そんなふたりの世界を、主役の中村豪士、湯川 紡として、綾野 剛さんと杉咲 花さんは全身全霊で演じている。

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