インタビュー・レポート

注目の俳優・宮沢氷魚さんが、舞台『CITY』で柳楽優弥さんと共演


スポーツも得意。三島由紀夫の長編小説を舞台化した『豊饒の海』では、剣道に初挑戦した。

――昨年は、三島由紀夫原作の舞台『豊饒の海』にも出演されましたね。こちらはまた、言葉も場面も細部まできっちり練られた美しい舞台で、宮沢さんの鮮やかな口跡にも引き込まれました。

「ありがとうございます。『豊饒の海』は、同じ舞台でも、『BOAT』とは作り方からまるっきり違っていて、びっくりしました(笑)。唯一、シンプルなセットで、役者が道具を動かすことで場面転換をしていくところは、ちょっと似ていましたね。でも藤田さんの作品は、『豊饒の海』のように33公演もできない気がします(笑)。自分の体力的にもハート的にも、たぶん今回の14公演がMAXなのかなと(笑)。毎日発見があって楽しいんですけれども、今回も相当、体と頭を使うんだろうなと覚悟しています」

――今の仕事に興味を持ったきっかけは何だったのでしょう?

「自分も人前に立つ仕事がしたいと思うようになったきっかけは、父(THE BOOMの宮沢和史さん)のライブを観たことです。僕は歌が下手なので、結構早い段階で歌の道は無いなと諦めがついて、昔からテレビドラマや映画を観るのが好きだったこともあって、俳優になりたいと思うようになりました。それで、アメリカの大学に通っているときに、自分で今の事務所に履歴書を送ったんです」

――歌は得意ではないのですね。お父さま様のDNAは、いったいどこに!?

「弟に持って行かれましたね(笑)。弟は歌がうまいんです。でも自分がうまく歌えたとしても、音楽業界には入らなかったと思います。父という壁を越えられる気がしないので」

――モデルの仕事から始めて、今も続けていらっしゃいますね。

「はい。演技の知識も経験もないので、まずはモデルの仕事からやらせてもらいました。モデルの現場では、見せ方や表現の仕方という面で、だいぶ鍛えられたと思います。逆に、映像の仕事をやった後、モデルの現場に戻ると、雰囲気が変わったねと言われて嬉しかったり……それぞれに刺激をもらっています」

――俳優になってよかったなと感じるのは、どんな時ですか?

「うーん……今まで出た作品やシーンで、納得がいくものが、やっぱりまだないんですね。悩むことばかりで。でも、先輩に話を聞くと、ほとんどの方が“そんなもの、いまだにないよ”“もっとこうすればよかったと思うことばっかりだよ”とおっしゃっていて(笑)、何かそこがいいなと感じています。“今度は絶対こうしよう”と思っても、同じシーンを同じ状態でやれることは二度とないし、常に次のシーンや作品や役と向き合って生きていかなければいけないのが役者の仕事というか、楽しさというか……。癖になりますね(笑)。とはいっても、納得いく演技ができないのは、やっぱり悔しい。なので、できることなら自分が出たものは観たくないです(笑)。 勉強のために観るようにしてはいるんですが」

Ranking今週の人気記事 ベスト5

家庭画報 最新号

2019年6月1日(土)発売

心潤す緑陰の美術館へ『家庭画報』2019年7月号

一部地域は輸送の関係で発売が遅れる可能性があります。

© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.

Loading