インタビュー・レポート

あの名画が原作の音楽劇『ライムライト』に、矢崎 広さんが出演


身体能力も高く、立ち回りも得意としている。

――13本!? それはかなり鍛えられたのでは。

「はい(笑)。僕の場合は、ミュージカル、ストレートプレイ、小劇場……色々やらせていただいているので、幸せです。勉強にもなりますし。初日にいつも思うんですが、いくら稽古しても、お客さまの前で披露しなければわからないことが、舞台には本当にたくさんあるんです。お客さまのビビッドな反応によって、こういうことか!と感じることがとても多くて、それによって方向修正する演出家さんもいるくらいです。そこが舞台の醍醐味。お客さまがいてこそ成り立つものなんだなと感じます」

――いまや、緊張しないのでは?

「いえいえ。特にゲネプロ(本番同様に行う最終リハーサル)は緊張します。だって、ゲネプロを観に来る関係者や記者さんやカメラマンさんの目のほうが、お客さまよりずっと厳しいですから。それを乗り越えた上での初日は、もう本当に楽しくやらせていただいています(笑)」

――矢崎さんが、仕事をする上で大切にしていることは何でしょう?

「役をきちんと自分の中に落とし込むことを意識しています。昔は、今日の自分のメンタルでやったらどうなるかな?なんて、ある意味、楽しんでやっていたところがあったんですが、舞台は毎回、ある程度のアベレージを出さなければいけない。そのアベレージに持っていくためには、何を大事に守って、どう準備したらいいんだろう?ということを、20代後半から考えるようになりました。たとえば、背景にある歴史を調べたり、ひたすら稽古を重ねたり、演出家に話を聞いたり……要は、自分が自信を持って舞台に立てるように、しっかり準備するということかなと思います」

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