インタビュー・レポート

「夜のヒットスタジオ」「スター誕生!」芳村真理さん&都倉俊一さんが語る70年代歌謡界

「今も歌い続けている人たちの姿は見ていて気持ちいいし、刺激を受けます」―芳村さん

都倉 プロのソングライターというのは仕立て屋さんで、オーダーメイドの曲を作るわけです。

たとえば狩人の歌を頼まれたとき、彼らは地味だったけど、歌は抜群にうまかった。でもヒットがない。なんとか実力を発揮できるような曲をという使命感を持って作ったのが「あずさ2号」です。

歌を作る過程では、ディレクターとやり合うことも多々あります。「お願いだから、ここの四小節だけ書き直してください」「冗談じゃない」などとやり合いながら、その歌手の世界をつくっていく。

芳村 その世界に私もみんなも酔いしれました。

都倉 世界観を表現できたのには歌番組の力も大きいです。ヒットスタジオのプロデューサーは「今度の曲のイントロはどんなですか?」と事前に聞いてきて、イントロに合わせたカット割りを考えてくれました。

今でいうミュージックビデオみたいなものを一曲一曲に合わせて作ってくれたんですから、すごいですよね。

芳村 そうだったわね。ひろみちゃんの「ハリウッド・スキャンダル」なんて、今でも曲を聴くと、あのちょっと退廃的な映像が頭に浮かんできます。

都倉 衣装さんが、番組のためだけに衣装を作ってくれたりといったこともありましたね。

芳村 芸能プロダクションも『平凡』などの雑誌も、みんなが楽しみながら協力して、歌謡界を盛り上げていた。いい時代よね。

──かつてアイドルとして一世を風靡したみなさんの多くが、今、実力派シンガーとして歌い続けています。

芳村 私はこの前、郷ひろみさんのショーを観たんです。そうしたら大人の歌声で、あの頃よりずっといいの。どれだけボイストレーニングを積んだのかと思うほど。

都倉 歌を続けている人はみんなうまくなっていますよね。

芳村 昌子ちゃんも岩崎宏美ちゃんもトシちゃん(田原俊彦)も、あの頃からやってる子たちがみんな一生懸命やってます。

都倉 立派ですね。

芳村 リンダちゃんも60過ぎてあのボディだし、小柳ルミ子ちゃんもオリジナルのキーで歌ってる。人には見せないけれど、ものすごく努力しているのよね。見ていて気持ちいいし、刺激を受けます。もっとがんばらなきゃと思うわ。

ただ、今は歌番組も少ないから、みんな全国ツアーをしていて、大変そうだなと思って。

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