きもので海外

コロナ禍のボストンから届いたきもの便り

2020.08.28

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青嫁日記~きもので巡る世界の旅〔特別編01〕

海外の街をきもので颯爽と歩く美女の正体は!? 世界的エンターテインメントグループ「ブルーマングループ」のパフォーマーの妻、青嫁こと北川聖子さんが、夫のワールドツアーに同行して海外できものを纏う楽しさを綴った旅日記。連載は終了しましたが、今回はその特別編をお届けします!一覧はこちら>>
「家庭画報.com」をご覧の皆さま、大変ご無沙汰しております。アメリカのエンターテインメントグループ、ブルーマンに嫁いだ“青嫁”こと、北川聖子です。


ブルーマングループのワールドツアーで訪れた旅先の様子を綴った「青嫁日記」が終了して、はや2年近くが経とうとしています。(連載一覧はこちら>>

「ブルーマングループのワールドツアーはどうだったの?」「コロナ禍でボストンの生活はどんな感じ?」といろんなお声をいただき、今回特別編として、私たち家族のその後の動向や、海外でのきものライフの近況をお話しさせていただくことになりました。

最終地点は台湾。きもの愛好家もいっぱい


連載終了後、私と息子は1年間、ブルーマングループのワールドツアーからはいったん離れ、私の実家がある愛媛県松山市に滞在し、夫のアダムとは“夫婦円満超遠距離暮らし”をしていたのですが、息子の強い希望もあり、ワールドツアーの後半で夫と合流。再びワールドツアー生活へと舞い戻りました。

イタリアのミラノ、フィレンツェと始まり、その後はジャパンツアーで東京、名古屋、大阪と回り、たくさんのお客様さまご来場いただき、我らブルーマングループ一同、各地でとても貴重な経験ができました。

ジャパンツアー初日の公演終了後の1枚。オフィシャルサポーターを務めてくださったブルゾンちえみ with B(当時)の皆さんと。アフターパーティーでは、ブルーマンの話だけでなく、様々な話題で楽しく盛り上がりました。気さくで謙虚なお人柄で私達の輪に快く加わって下さいました。

私もブルーマンの嫁として、各国の劇場に足を踏み入れましたが、日本のお客さまの熱心さとホスピタリティは格別なものがあり、毎日のように届くお心遣いや差し入れには出演者も感動していました。

ファンの方が描いてくださったブルーマンの似顔絵。日本公演中、楽屋にずっと飾っていました。作:伊藤綾香様

私自身も舞台人だったので、チケットを自分で購入した場合でも、知人が出演する舞台にはお花と差し入れを持参するのがお約束でしたし、それが舞台人としての礼儀だと思っていました。

ですが、アメリカだと差し入れの文化はほとんどなく、チケットを演者にタダで取ってもらった場合でも、「ありがと!また今度、1杯奢るねー!」くらいのノリで、みんなにこやかに帰って行きます。そして、それで全く問題ないのです。演者側も、次回一緒に過ごす時間を楽しみに見送ります。もしもその1杯が叶わなかったとしても、全然気にしないといった雰囲気。

お礼の気持ちはすぐに形で表したい日本人。形よりも一緒に過ごす時間で関係性を深めたいアメリカ人。こんな違いにも気づくと面白いものです。ちなみに私は両方、素敵な文化だと思ってます。ギフトなど気持ちを形で表すのも好きだし、そしてその後飲みに行くのも。ハイブリッド型御礼スタイルです。

まるでお祭りのような日本での賑やかな滞在があっという間に終わり、私たちは旅の終着地台湾(台北)へ。



7月の台湾は、纏わりつくような……それこそ逃げ場のない暑さで、灼熱のサウジアラビアとはまた全然違った、生きているだけで汗だく…と言う過酷な気候でしたが、それでも台湾のきもの愛好家の皆さんと一緒にお茶をしたり、お出かけしたり、情報交換したり、撮影会をしたりと、短いながらもとても楽しい滞在となりました。



そして、私たち家族はツアーメンバーに別れを告げ、2年ぶりに自宅のあるボストンへの帰路についたのでした。

台湾の最終公演を終えて、夫アダム、息子と私。みんなで力を合わせて駈け抜けたワールドツアーでした。

コックピットに入れてもらってご機嫌の息子。

産まれた時からワールドツアー中もずっと息子に寄り添ってくれたお猿のピッピ。実は彼のパスポートもあるんです!
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