イチから始めるきもの道

きものを素敵に着こなすための秘訣とは?

新人きものライターE子&A子の「イチから始めるきもの道」 きものSalon編集部で働く新人きものライターの2人(E子とA子)が、「きもの道」を究めるべく大奮闘! 今さら聞けないきものの基本、皆さんもご一緒にこっそり楽しく学びませんか。記事一覧はこちら>>

第34回
「神号」と噂される最新号の制作裏話&メッセージ
02 フリーエディター 宮下信子さん編

皆さま、創刊40周年記念の『家庭画報特選 きものSalon 2020-21秋冬号』は、もうご覧いただけていますでしょうか。『きものSalon』本誌の発行は年に2回。次回発売まで、まだまだ楽しんでいただくために、各特集の担当編集の先輩に制作時のお話や、きものへの想いなどを伺いました。

巻頭は豪華2ショット! 林真理子さん松任谷由実さんの対談

創刊40周年記念の『家庭画報特選 きものSalon 2020-21秋冬号』の巻頭を飾ったのは、なんと林真理子さんと松任谷由実さん! 今回は20年近く、林真理子さんの担当をしているフリーエディターの宮下信子(みやしたのぶこ)さんに伺いました。

宮下信子さん(以下、宮下)「以前から林真理子さんが「ユーミンはきものをたくさん持っている。それに、趣味がとてもいいのよ」とおっしゃっていました。松任谷由実さんのご実家は、100年以上続く老舗の「荒井呉服店」ですから、いろいろなお話が聞けるのではと思い、林さんに相談し、今回の対談が実現しました。お2人がきもの姿で、きものについて語るのはメディア初なんですよ」

松任谷由実さんのご実家「荒井呉服店」は、大正元年(1912年)創業という老舗の呉服店。世界に誇るアーティストである松任谷由実さんは、生まれたころから、色彩豊かなきものの世界で過ごされていたのですね。現在、お店は改装中で、2021年9月に新装オープン予定。これまで以上にオリジナルに力を注いで展開していくそうです。/写真提供 荒井呉服店
きものの雰囲気はお二人で異なりますが、どちらも、大人の女性の品格を保ちながら、自由に楽しんでいることを感じました。

装いアップの手がかりは、お気に入りの呉服店と出会うこと

宮下「林さんは、その時代ごとに自分好みの呉服屋さんに出会うことを勧めています。ご本人もきものを着るようになった30代の頃は、「銀座 志ま亀」の女将さんに、きものの基本などいろいろなことを教わったそうですよ。

その後、染織作家さんとも親しくなり、彼らの作品を求めるように。最近は東京だけでなく、神戸や高知などのお気に入りの呉服店さんで、工芸品的なきものを見つけて着ていますね。

でも、決して奇をてらったものではありません。「私は正統派の装いが似合うとわかったから」とおっしゃっています。授賞式などフォーマルな場で着る回数が多いから、個性を引き立てる上質な装いがどんどん洗練されていくのでしょうね。気に入った呉服店を見つけ、たくさんの方と出会い、さまざまなきものを着用し、自然とセンスを身につけてこられたなと思います」

今回お2人の対談場所になったのは、セルリアンタワー東急ホテルのジュニアスイート「富士-FUJI-」。富士山の壁面装飾と畳敷きスペースが日本らしさを感じる客室で、とても素敵な空間の中での撮影だったようです。/写真提供 セルリアンタワー東急ホテル

アーティスティックな松任谷由実さんの装い

一方、松任谷由実さんは感性豊かな発想で着こなしていらっしゃいました。

宮下「きものSalonの誌面でも紹介しましたが、1981年にリリースしたミニ・アルバムのジャケット写真では、撮影後に帯締めの結び目を間違えたことに気づきましたが、「このままでいい」と言って、そのまま使ったそうです。私も当時、このミニ・アルバムを買いましたが、もちろん気づかなかった。今はよ〜く見たら、わかると思いますが、ご本人が気にしていないのがいいなと思って、ちょっと感動しました。それくらい、きものは自由でいいんですよ。細かいことはあまり気にしなくていいと思っています」

何十冊ものハウツー本を手がける宮下さんに聞く、素敵な着こなしのコツ

宮下さんは着付けのハウツー本を何十冊も作っています。初心者さんが、ワンランクアップする素敵な着こなしのコツを教えてください!

宮下「まずは皆さん、着付けを教室や本などで学びますよね。私も2年間くらい、着付け学校に通いました。ひと通り着られるようになると、この紐が苦しいとか、この手順だとなぜかうまくいかないという、細かなことが気になり始めると思うんです。そしたら、他のやり方を調べるとよいと思います。

たくさんの着付けの先生方にお会いしましたが、みなさん違うんですよ。それぞれに“つぼ”があり、どれも試してみたくなる。だから、いろいろな着付け方を知ることが、とても勉強になります。その中から、心地よいやり方を見つけて、取り入れるのがいいかもしれませんね。私も自分で着るときは、ここは笹島寿美先生流、ここは市田ひろみ先生流、森田空美先生流と、いいとこどりをしています。

それから失敗を恐れないこと。最初は誰だって初心者ですから。林さんでさえ、最初はお節介おばさんにお手洗いで直してもらったという経験があるんですよ。とにかくどんどん着てくださいね」

林真理子さんの対談企画は連載ですよね。次回(2021年3月1日発売号)のゲストも気になります!

宮下「次のゲストは漫画家の東村アキコさん。東村さんは林さんを“私のきものの師匠”とおっしゃっています。お楽しみにね」

林先生から初心者さんに向けたアドバイスも聞けそうな予感です! 宮下さん、ありがとうございました。

荒井呉服店>>
セルリアンタワー東急ホテル>>

新人きものライターE子&A子の
「イチから始めるきもの道」

第1回 そうだ!きものを着よう!
第2回 見えない部分がわかりません……着付けに必要なもの
第3回 「衽」「衣紋」に「裄」…きもの各部位の呼び方
第4回 先輩!きもの初心者におすすめの一枚、教えてください!
第5回 きものSalon編集部で “制服”と呼ばれるきものとは?
第6回 高い(!?)敷居をまたいでみました!はじめての呉服店
第7回 呉服屋さんへ行く前に!知っておくと安心な“きものワード”
第8回 呉服屋さんに伺いました「タンスのきもの、寝た子を起こそう」
第9回 博多織・献上柄を訪ねて福岡へ〔1日目〕
第10回 博多織・献上柄を訪ねて福岡へ〔2日目〕
第11回 博多織・献上柄を訪ねて福岡へ〔最終日〕
第12回 お江戸の文化を堪能できる「東をどり」へ
第13回 一色采子さんに学ぶ 「母譲りのきもの」センスアップ術!
第14回 目指すは“大人のこなれ感” 念願の浴衣早見表作りました!
第15回 大人の浴衣に相応しい帯、教えてください
第16回 実は一番時間がかかる!? 大人浴衣のヘア&メイク問題
第17回 きもの上級者10問10答(古谷尚子編集長編)
第18回 タンスに眠っていた短い帯に救世主あらわる!?
第19回 秋到来! きもの好き必見の展覧会へ行ってきました
第20回 きもの上級者10問10答(ベテランきもの編集ライター両角明美さん編)
第21回 「道明」の帯締めで教わりました。ワンランク上のきものコーディネートが叶う帯締めの選び方
第22回 笹島寿美先生直伝! 美しいきもの姿の決め手“裾美人”でいられる秘訣
第23回 花の匂いさえも描く、加賀友禅の魅力を訪ねて金沢へ
第24回 教えて!みんなの“きもの冬支度”
第25回 おしゃれ心がくすぐられる、大人の色無地、見つけました!
第26回 日本橋三越本店に「きものSalon」ポップアップショップがオープンします!
第27回 その数なんと16万粒!手仕事で生まれる美しい「絞り」
第28回 達人のアイデアがあれば、きものはもっと楽しくなる!
第29回 達人の皆さん、きものの日のお出かけ必需品を教えてください!
第30回 粋な浴衣姿を今年こそ! 2020年夏から始める“おうち浴衣”
第31回 お久しぶりの友人とおしゃれも楽しみたい! 浴衣のお出かけにおすすめの“NO密”スポット
第32回 事前予約で鑑賞! 待望の特別展「きもの KIMONO」へ行ってきました
第33回 付下げや訪問着が胴裏・八掛・お仕立て込みでそのお値段!?
第34回 インターネットで楽しむ、私だけの帯締め作り
第35回 パーソナルコーデできものの装いをアップデート

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構成・文/笹本絵里

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