母のタンス、娘のセンス

一色采子の「母のタンス、娘のセンス」番外編 /弥生 徒然ダイアリー

女優 一色采子 きもの連載

桜の開花が公共放送のニュースで伝えられるのは日本だけ……それほど日本人にとって桜は特別な存在です。雛祭りを終えると、今度は桜の開花宣言を待ち焦がれるなど、3月はどこか気もそぞろになります。母と一緒に通った紬屋吉平の女将である浦沢月子さんに、「桜の花が咲いたら、その座を桜に渡して、自らが桜の柄など身につけるものではありませんよ」と、教えてもらったことが、今でも私のセオリーに。桜に、そして自然に敬意を払って一歩控える、日本人らしい美意識を大切にしたいものです。

観光大使として桜の絵画をナビゲート

女優 一色采子 きもの連載父の作品を収めた大山忠作美術館で、私が企画した「二本松さくら展」の様子。写真左は、門外不出と言われた東山魁夷の「花明かり」を前に、写真右は当代人気の日本画家である牧 進さんの作品の前にて。

「桜の意匠は花が咲く前まで」と言いながらも、観光大使を務める二本松市でのイベントでは、満開の花とともに桜の装いでお祭りを盛り上げます。スナップは2016年のもので、横山大観、上村松園、奥村土牛、中島千波など、近・現代の巨匠と言われる人気作家の桜の絵だけを集めた展覧会でナビゲーターを務めた際のワンショット。約一ヶ月の会期中、連日大勢の来場者で賑わい、私は桜を主役にしたコーディネートで作品の解説を担当しました。

女優 一色采子 きもの連載展覧会でのコーディネート。左は、江戸小紋の角通しに母の桜の帯を合わせて。帯揚げのピンクで舞い散る花びらを表現。右は自然な淡緑が美しい天蚕の紬に伊勢由で誂えた染め帯が華やぎを添えて。小物で桜の葉と花びらを演出しました。

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