
解説/綿貫房子(ハクビ京都きもの学院総院長)
ふくら雀とは、寒さをしのぐために羽をふくらませた雀。まんまると肥えふくらんだその姿から、食物に飢えることなく豊かな一生を送れるようにと願いが込められた文様です。漢字で書くと「福良雀」「福来雀」と書きますね。
福が来るようにと、縁起物として考えられています。
帯結びとしては、格のある結びとなります。昔から伝統を重んじる皇室では、振袖の結びとして今なお使われています。報道でもありましたが、内親王であられた黒田清子さんは結婚式の披露宴で、母である美智子さまから受け継いだ訪問着にふくら雀を結ばれていました。
ですからミスや新婚の頃に装う訪問着にもおすすめできる帯結びといえるでしょう。
◆振袖
伝統的な祝い文様に花々も配された華やかな振袖。立涌文袋帯でふくら雀を結びました。成人式や結婚式などミスの礼装としての格式のある装いです。
◆訪問着

桜模様の晴れやかな訪問着に七宝文の袋帯でふくら雀を結んで。結婚式の披露宴やパーティ向きのフォーマル。
撮影/本誌・西山 航、伏見早織 構成・取材・文/両角明美