遠き日の記憶を羅針盤に、帆船の帯で心の旅を　内田也哉子の衣（きぬ）だより

きものの解説は、記事の最後にある「フォトギャラリー」をご覧ください。

時は変わり今年、夏の匂いが立ち込めるころ、私はコロナ禍が始まって以来久方ぶりに、アメリカ行きの飛行機に乗っていた。 長女の大学の卒業式に出席するために。この度の緊張はあのころとまるで違う。右も左もわからぬまま親となり、授かった小さな命が、今こうして一つ目の過酷な学びの扉を閉じ、 次なる扉を開く瞬間に立ち会う……安堵と不安と希望のカクテルを一気に飲み干すような胸騒ぎなのだ。

今年の5月に、ヤンキースタジアムで行われた長女・伽羅さんのセレモニー。娘を見つめる親の眼差しが、時を超えて重なり合うようです。


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