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きものダイアリー
六世野村万之丞襲名披露　国立能楽堂「萬狂言新春特別公演」へ

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六世野村万之丞襲名披露　国立能楽堂「萬狂言新春特別公演」へ

2017.01.19

Bettyokoのきもの日記　第21回

国立能楽堂「萬狂言新春特別公演」

東京・千駄ヶ谷の国立能楽堂で開催された「萬狂言新春特別公演」に行ってきました。「萬狂言」は、狂言方和泉流の野村万蔵家による定期公演。今回は、野村万蔵さんのご長男である野村虎之介さんが「翁」の三番叟を披き、六世野村万之丞を襲名する特別な舞台でした。

狂言というと、能の合間に上演されるコミカルな笑劇というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、「翁」は、それらとは趣を異にする神聖な祈りの舞。五穀豊穣を寿ぐ三番叟を披く（初演する）ことは、狂言師にとって、大切な修業の節目となります。

野村万蔵家の跡取りが受け継いで来た大きな名跡を襲名した新・万之丞さんは、数日後に成人式を控えた20歳の大学生。緊張と期待で張りつめた空気の中、橋掛りから舞台へと静かに足を運びます。弟の野村眞之介さんによる千歳、シテ方喜多流の友枝昭世さんの翁の舞に続き、いよいよ、三番叟の新・万之丞さんが舞台中央へ。

一つ一つの形の美しさにこれまで重ねてきた研鑽が、跳躍の高さと激しい足拍子に若さと身体能力の高さが感じられる清々しい舞姿に、新しい一年、そして新・万之丞さんの未来が実り豊かなものとなることを観客の誰もが確信しました。

次のページ：　ロビーには三番叟の披きと襲名を記念して誂えられた舞扇の展示