女優・一色采子の「母のタンス、娘のセンス」〜霜月

季節を物語る黒地の染め帯

川面に舞い散る朱色の紅葉が艶やかな染め帯(写真)は、「銀座伊勢由」で最近誂えたもの。この時期に真っ先に締めたくなる秋を愛でる図案です。「帯に派手なし」と言いますが、母の地味なきものに袖を通すようになって、こんな派手な帯が欲しくなりました。最初にお目に入れた海松色の結城紬にはもちろん、梔子色の母の紬にもぴったり。太い縞柄の茶の紬に合わせて、観光大使を務める福島県二本松市の提灯祭りの点灯式へも出かけました。

 ぽっちりとした小付けの玩具尽しが愛らしい帯(写真下)は母の一本。母のきものに合わせると落ち着きすぎるため、遠目からはピンクに見える自前の紅色の万筋の江戸小紋に合わせて国立演芸場の楽屋見舞いへ出かけます。小物で秋色を足し算すると、装いに季節の情緒がぐっと増します。

 


来月は、「母のタンス」のアイテムに、雪やクリスマスモチーフなどシーズナブルな足し算を楽しむ、一色さんの遊び心溢れる「娘のセンス」をお届けします。〔12月6日(水)公開予定〕

 

一色采子/Saiko Isshiki

女優

日本画家の故・大山忠作氏の長女として東京都に生まれる。毎日をきもので暮らしたお母様のもとで、コーディネートや着こなしのセンスを磨き、現在はファッションのアイテムを取り入れながら独自のスタイルを楽しむ。趣味の日本舞踊や三味線、長唄では名取になるほど、古典芸能への造詣も深い。現在は、福島県にある二本松市大山忠作美術館の名誉館長や二本松市の観光大使も務める。

撮影/岡積千可

着付け/高橋惠子

ヘア&メイク/林カツヨシ(JILL)

構成・取材・文/樺澤貴子

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