〔特集〕お洒落なバスルーム&サウナ空間 いまや温浴空間は、住まいの質を左右する重要な主役。居室に引けを取らない高い意匠を備えた空間も増えてきています。本特集では、建築家と施主のこだわりが詰まった実例を厳選。最新機器や素材、“ととのい” の動線など、デザインの最前線を紐解きます。
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[ 社交重視型 ]
年齢や肩書きを超えて、サウナは仲間との親密度を高める場
谷尻邸(千葉)
建築家・谷尻 誠さんが千葉県いすみ市で手がけたシェア型別荘「DAICHI ISUMI」は、自然の中でサウナや外気浴、食事を楽しむ豊かな体験を、建築で実現したいという思いから生まれました。敷地の前で川が折れ曲がる特異な立地を生かし、サウナやバスから水辺を斜めに望める場所を選んだのもそのためです。
川に面したガラス張りのサウナに入浴する谷尻 誠さん(左)と、外気浴を楽しむ奥様の直子さん。
「お風呂やサウナを川に面した場所につくると、自然に視線が川の流れのほうへと延び、喧騒を忘れ心もほどけます。最適な立地だと思いました」と谷尻さん。
サウナ周りは川を望む地階に配置。デッキに埋め込まれた水風呂が静かな水景をつくり出す。
この別荘では、サウナとバスが滞在の中心です。サウナで温まり、大流量のシャワーで汗を流し、水風呂やプールで体を冷やしたら、広いデッキに寝ころんで外気浴を楽しむ。
サウナの上階にはプールを設置。大開口で繫がるLDKと行き来しながら、思い思いの時間を過ごすことができる。
さらに自然を望むバスルームで湯に浸かる時間まで含めて、一連の体験となっています。
プール脇に設けたバスルームは、屋外からも直接入れる開放的な設計。
バスルームの外に置かれたソファは夕涼みに最適。
その後は窓を開け放ったダイニングで食事を囲み、語らいの輪が広がります。
この日のランチは料理家である直子さん手製の「蒸し鶏と香味野菜のハイナンジーライス」と発酵レモンスカッシュ。体にやさしいひと皿がサウナの余韻を深める。
「サウナは茶室のようなもの。携帯も置いて裸になれば、年齢や職業を超えて打ち解けられます」と谷尻さん。
サウナを囲む時間が人との関係を自然に育む、繊細で野趣豊かな別荘です。
平面プランを読む地階のサウナを起点に、プールやテラス、一室空間のLDKを一体的に計画。高い断熱性能を確保しながら屋内外の境界を曖昧にし、食事や語らいの時間が自然に繫がる構成に。屋外からも出入りできるバスルームも特徴的。
設計/SUPPOSE DESIGN OFFICE
(次回へ続く。
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