〔特集〕今、世界が注目する気鋭作家50 新「うつわ」名鑑 世界で唯一無二の「うつわ」大国、日本。伝統を受け継ぎながらも、工芸とアートの境界を軽やかに行き交う気鋭の作家たちが、今、新たな価値観を創出しています。伝統と革新が交差する現場で、次世代の器づくりに挑む作家たちの創作への思いと、その先に見据える未来に迫ります。
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海外の暮らしに根づくUTSUWA
アメリカの食卓にも広がる和の器
[NY]作家と出会うため、工房を訪ねるオーナー
ニューヨークの著名なインテリアデザイン事務所、「ローマン&ウィリアムズ」が経営する「ギルド」ショップでは日本の作家ものの器が充実し、テーブルをまるごとコーディネートできるほど揃っています。
広々とした「ギルド」のショップ内。器や花器に作家の名前と経歴が添えられている。日本の吹きガラスも人気が高い。
「私たちの使命は高度な職人技を保護すること」と、オーナーのロビン・スタンデファーさん。併設したレストラン、「ラ・メルセリー」では美濃焼の老舗窯元「カネコ小兵」の器で料理が供されています。
オーナーであるスティーブン・アレッシュさんとロビン・スタンデファーさん夫妻。
ロビンさん夫妻は、しばしば日本の工房に作家たちを訪ねており、「作業の現場を見ることで、相互の敬意が育まれるのです。大切なのは、器が生まれる文脈を理解すること」と語ります。
久野靖史の輪花皿や境 知子のドットシリーズは「抑制がありつつ表現が豊か」といい、船串篤司の銀彩や、苧野(あさの)直樹のイッチン皿、高島大樹の黒輪花のピースが「存在感を放つ」と評価。
上の茶器と桃白磁は、村田匠也 作。その下の台皿2点は境 知子 作「ドット・ケーキスタンド」。
和と洋の調和も見事で「テーブルセッティングは三次元の静物画のようなもの」という感性も参考になります。
Roman and Williams Guild New York住所:53 Howard St. New York, NY
TEL:+1(0)212 852 9099
[LA]西海岸から発信、飾る器から使う器へ
ロサンゼルスに位置し、日本文化を発信するジャパン・ハウス内にある「和技WAZAショップ」。
ショップの店内。アメリカでの一番人気は香立てと香だそう。
アメリカでは和食の人気が広まったことから、器の好みも変化してきました。「以前は絵付けの器を飾る方が多かったのが、近年は和食器を食卓で使うスタイルが増えていますね」と、専務取締役の関アンリさん。
金沢発、箔一の「スターダスト アカリ」シリーズは人気商品。施した金箔が乱反射を起こす美が魅力。
箸や酒器を求める方や、パスタやサラダを和食器に盛る方も増えてきたとか。
和食文化が広がって箸にも注目。新潟県燕三条で作られるツボエの「イロガミ」の箸と箸置きも人気。
「トレンドとしては装飾過多ではなく、余白が生きるミニマルな造形や、手仕事の揺らぎが感じられる質感が好まれています」。
ことにお客様に器の背景を丁寧にお伝えすると反応が大きく、物語ごと持ち帰る感覚で選ばれる方が多いそう。和の器がアメリカの暮らしに浸透してきたようです。
和技WAZAショップ住所:6801 Hollywood Boulevard,Los Angeles, CA JAPAN HOUSE Los Angeles Level 2
TEL:+1(0)646 588 0224
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