プロダクト

うつわ作家・下村淳さん 言葉や文化を超える軽やかなうつわたち

2026.05.14

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〔特集〕今、世界が注目する気鋭作家50 新「うつわ」名鑑 世界で唯一無二の「うつわ」大国、日本。伝統を受け継ぎながらも、工芸とアートの境界を軽やかに行き交う気鋭の作家たちが、今、新たな価値観を創出しています。伝統と革新が交差する現場で、次世代の器づくりに挑む作家たちの創作への思いと、その先に見据える未来に迫ります。

特集「新『うつわ』名鑑」の記事一覧はこちら>>>

パリの人々を魅了するモダンな粉引
下村 淳(神奈川・相模原)

とん、とん、とん……リズミカルにろくろを蹴ると同時に、手の中の土が伸びやかに器へと形を変えてゆく。下村 淳さんがろくろをひく姿は、全身と道具が一体となっているかのように自在で無駄がなく、作品に通ずる軽やかさを感じさせます。もちろんそれは確かな技術があってこそ。

「唐津でしっかり学ばせていただいたおかげです。ろくろをひいているときは、無心になる。心の中にとても静かな時間が流れているんです」と下村さん。


そうして生み出されるフォルムはとてもモダン。焼成時の圧力の調整や冷まし方などによって引き出す絶妙な質感や表情とともに、長い歴史をもつ技法である粉引に今様の風を吹き込みます。

焼成を行っている2基の窯。奥のガス窯は、白磁作品で世界に名を馳せた黒田泰蔵氏がかつて使用していたものなのだそう。

現代の食卓に美しく調和する作品は海外からも注目され、パリのマレ地区にあるセレクトショップ「Merci」にも数多く納めているそう。

手前から時計回りに「粉引鉄鉢小」(径15.5×高さ5センチ)4400円 「粉引8寸リム皿」(径24×高さ6センチ)8800円 「粉引7寸丸み皿」(径22.5×高さ4センチ)7700円 「白土カップ」(径7×高さ7.3センチ)各3850円

「やわらかくて軽やかで、言葉や文化を超えてゆくボーダーレスな器を作りたいと思っています。もしパリの人が日本の伝統的な焼物だからということではなく、“今使いたい” という感覚で見てくださっているなら本当に嬉しいです」。

下村 淳(しもむら・あつし)
インスタグラム:@atsushi_shimomura
1985年神奈川県生まれ。2009年立命館アジア太平洋大学卒業。WEBディレクターを経て、陶芸の道を歩むことを決意。2017年に唐津の隆太窯で中里太亀氏に師事する。2020年に独立し、神奈川県相模原市で粉引や黒釉を中心に制作。2023年相模原市内で工房を移転。
2026年5月2日~10日うつわ祥見 KAMAKURA(神奈川・鎌倉)、7月utsuwa monotsuki(京都・西錺屋町)、8月下旬かぐれ阪神梅田店(大阪・梅田)、9月18日~29日AELU(東京・代々木上原)、12月花うつわ(宮崎・祇園)にて個展を開催予定。


(次回に続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2026年05月号

家庭画報 2026年05月号

撮影/鈴木一彦 取材・文/鈴木博美 取材協力/Pond Gallery ※掲載した器の価格および展覧会の会期や場所は変更になる場合がございます。確認のうえ、お出かけください。

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