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うつわ作家・岩佐昌昭さん 「侘び寂び」の風情が漂う陶胎漆器たち

2026.04.24

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〔特集〕今、世界が注目する気鋭作家50 新「うつわ」名鑑 世界で唯一無二の「うつわ」大国、日本。伝統を受け継ぎながらも、工芸とアートの境界を軽やかに行き交う気鋭の作家たちが、今、新たな価値観を創出しています。伝統と革新が交差する現場で、次世代の器づくりに挑む作家たちの創作への思いと、その先に見据える未来に迫ります。

特集「新『うつわ』名鑑」の記事一覧はこちら>>>

諸行無常の世界観を持つ住職のうつわ
岩佐昌昭(島根・出雲)

経年変化が生む趣を、古来日本人は「侘び寂び」と呼び、そこに美を見出してきました。岩佐さんの陶胎漆器には、使い込まれたアンティーク品を思わせる、そんな静かな風情が漂います。

お盆2点(各20×15×高さ1.5センチ、3万3000円)。下写真のギャラリーのように、壁掛けのオブジェとして飾ることも。

「仏具には銀箔がよく使われていますが、何百年という時を経て生まれる表面の独特な風合いが本当に美しくて。作品に取り入れたいと思ったんです」


工房に併設されたギャラリー。「銀彩シリーズ」のほか、釉薬で色付けされたマグカップや平皿が並ぶ中を、穏やかにジャズが流れている。

岩佐さんの工房は、出雲市山中の“徳雲寺”というお寺のすぐ横にあります。高校卒業後、アパレル店員として働きながら生き方を模索している最中、偶然出会った備前焼に心奪われたことが、陶芸の道に入ったきっかけでした。備前と信楽で4年ずつ修業を積んだ後、独立。現在は奥様のご実家である徳雲寺で日々作陶しています。

工房の外観。ベンチに奥様・るりさんと並んで。

代表作「銀彩シリーズ」は、陶磁器に漆を塗って銀箔を貼り、部分的に焼き付け、あえて銀を飛ばすという手法で作られたもの。一輪挿しにお盆、オブジェと形はさまざまで、その表情は一つとして同じものがありません。

「“執着しない” という禅にも通じる考え方で、作風にこだわりは持たず、使う人が儚さや物悲しさを自然と感じる器を目指しています」

岩佐昌昭(いわさ・まさあき)
インスタグラム:@masaaki_iwasa
1979年愛媛県生まれ。アパレル店員などを経た後、2004年に備前陶芸センターを修了。同年より備前で、また2008年より信楽にて修業をはじめる。2013年に島根県出雲市に移住し開窯・独立。現在は寺院の住職を務めながら作陶を行う。
2026年4月1日〜6日に福山天満屋(広島・福山)にて、7月23日〜29日にSML(東京・中目黒)にて個展を開催。


(次回に続く。この特集の記事一覧はこちらから>>

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『家庭画報』2026年05月号

家庭画報 2026年05月号

撮影/阿部 浩 取材協力/Pond Gallery ※掲載した器の価格および展覧会の会期や場所は変更になる場合がございます。確認のうえ、お出かけください。

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