ライフスタイル

芳香蒸留水をもっと身近に。香りで整えるセルフケアレシピ

2026.09.28

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朝の気持ちを切り替えたい日に。ローズマリー蒸留水のスプレー

「朝、やることは山ほどあるのに、なぜか頭も体も動かない。そんな日はありませんか?」

菊池さんが取り入れているのが、ローズマリー蒸留水を使ったスプレーです。ローズマリー蒸留水には、中枢神経を刺激する作用があります。そのすっきりとした香りにカルダモンで停滞した気分を巡らせ、さらにレモンの香りが前向きな気持ちを引き出してくれます。朝一番に頭皮などにスプレーして、また、生活の中で切り替えがうまくいかないときに、“香りのエナジードリンク”のように使ってみてください。

〔材料〕
ローズマリー蒸留水……45ml


カルダモン精油……10滴
レモン精油……10滴
無水エタノール……5ml

〔作り方〕
50mlのミスト容器を準備し、すべての材料を混ぜ合わせて入れます。

デリケートな肌のケアに。カモミールの蒸留水

花粉の時期など、目元や鼻まわりが気になるときに登場するのが、カモミールジャーマンの蒸留水。「娘が小さい頃、花粉の時期に目をこすって赤くしてしまうことが多く、『小さな子にも使いやすいものはないかな』と思って取り入れ始めました」。コットンに蒸留水を浸して目元にそっと当てたり、鼻まわりをやさしく拭いたり。蒸留水がない場合は、カモミールのハーブティーを濃く煮出して代用する方法もあります。赤ちゃんの毎日のケアにもぴったりで、沐浴やお尻拭き、湿疹などのコットンパックに活用できます。

〔材料〕
カモミール蒸留水……適量

〔使い方〕
蒸留水を容器に入れて目を洗浄したり、またはコットンやガーゼにひたしてまぶたのコットンパックに。

香りを飲むという楽しみ。「朝のローズドリンク」

芳香蒸留水は、肌につけたりスプレーしたりするだけではありません。飲用できるものなら、「香りを飲む」という楽しみ方も。菊池さんが朝の習慣として取り入れているのが、ローズ蒸留水を加えた一杯です。「ローズの香りには、自律神経を穏やかに整え、緊張や不安をやわらげる働きがあります。気持ちが落ち着かないときや、朝の気分を切り替えたいときにもおすすめです」。ミネラルウォーター、または白湯150mlに、ローズの芳香蒸留水小さじ1を加えるだけ。飲む前に、グラスから立ちのぼる香りをゆっくり吸い込むのもポイントです。

〔材料〕
ミネラルウォーター、または白湯……150ml
ローズ芳香蒸留水……小さじ1

〔作り方〕
ミネラルウォーター、または白湯にローズ芳香蒸留水を加えます。香りをゆっくり感じながらいただきます。

※飲用は食品利用可能な市販の芳香蒸留水をおすすめします。自家製の芳香蒸留水を飲用する場合は、農薬や除草剤が使用されていない素材を選び、衛生管理を行った状態で蒸留を行ってください。詳しくは、本書の注意事項を必ずご確認ください。

乾燥が気になる肌に。ラベンダー蒸留水の「二層導入美容液」

「きちんと保湿しているのに、なんだか乾く」。そんなインナードライの状態におすすめなのが、ラベンダー蒸留水とオイルを組み合わせた二層式の美容液です。ゆらぎや炎症を穏やかに抑えてくれるラベンダー蒸留水に、人の皮脂に近いホホバオイルと乾燥から肌を守る椿オイルを組み合わせます。スキンケアの最初に、導入美容液のように使ってください。

〔材料〕
ラベンダー蒸留水……40ml
ホホバオイル……5ml
椿オイル……5ml

〔作り方〕
50~100mlの容器にすべての材料を入れます。使用する際はよく振ってから。夜は少し多めに塗布するのがおすすめです。オイルは1種類10mlでもOKです。

残暑の庭仕事にも。ペパーミントウォーターでクールダウン

盛夏はもちろん、ベタつきやほてりが気になるときに活躍するのが、ペパーミントの芳香蒸留水です。「外出先はもちろん、庭仕事や家事の合間、運動後、お風呂上がりにも。冷蔵庫で冷やしておくと、さらに心地よく使えます」。植物の清涼感をそのまま閉じ込めたペパーミント蒸留水に少量の和薄荷精油を加えたミストを、首筋や頭皮などにシュッとひと吹き。冷房に頼りすぎず、植物の力を借りながら涼やかに過ごす工夫を楽しんでください。

〔材料〕
ペパーミント蒸留水……90ml
市販のハッカ油か和薄荷精油……20滴
無水エタノール……10ml

〔作り方〕
100mlのミスト容器を準備し、すべてを混ぜ合わせる。無香料のボディソープやトリートメントに少量混ぜるアレンジも。お子さんのいる家庭では、蒸留水のみでも十分です。

蒸留して終わりではなく、できあがった芳香蒸留水をどう暮らしに生かすか。それを考えるのも、ハーブ蒸留の楽しさのひとつ。最終回では、ハーブが少なくなる秋冬の時期の蒸留のアイディアをご紹介します。


菊池友来さん

きくち・ゆき 植物蒸留・芳香療法家。株式会社RIT取締役。20年以上にわたり芳香療法や植物療法を実践・研究。芳香療法の教室運営、セラピストの育成を行う傍ら、調香師としてフレグランス開発や空間設計などを手がける。2024年より熊本県南阿蘇村に活動拠点を移し、アトリエ「余庵(YOAN)」を設立。近年は日本アロマコーディネーター協会の検定講座を手がけるほか、家庭用植物蒸留器「SOMA」(実用新案出願中)を開発し、香りのある暮らしと、植物蒸留文化の普及にも力を注いでいる。https://www.rit-inc.jp

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写真/穴見春樹

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