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沖縄を愛し続ける宮本亞門さんが、今帰仁を選んだ理由

2026.09.10

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〔特集〕この夏、心と体を解きほぐす 「沖縄 癒やしの時間」 エメラルドグリーンの海を眺めながらの朝ヨガ、琉球ハーブの香りに包まれるスパトリートメント、そして島野菜たっぷりの滋味溢れる食事──。亜熱帯の楽園が、心身を優しく解きほぐし、内側から輝く美しさを呼び覚まします。この夏、島時間に身を委ねる極上のエネルギーチャージの旅へ出かけませんか。

特集「沖縄 癒やしの時間」の記事一覧はこちら>>>

祈りの地を歩く

沖縄暮らし30年の演出家、宮本亞門さんは、琉球の魅力を御嶽(ウタキ)や祈りの道が宿す精神性の深さ、古い集落や文化が残る風土そのものにあるといいます。亞門さんが見つけた「生き方が変わる場所」「幸せを感じとれる場所」を介して、癒やしの王国、沖縄の真髄に迫ります。

宮本亞門さんが案内する今帰仁(なきじん) ── 生き方が変わる場所

沖縄を愛し続ける僕が今帰仁を選んだ理由 ──

東京は銀座で生まれ育った宮本さんが初めて沖縄の地を踏んだのは、30代半ば。人気演出家として脚光を浴び続ける日々に疲弊していた宮本さんは、南の島で思いがけない癒やしを得ます。


「沖縄では誰一人、僕を演出家として見る人はおらず、『寄ってけば』『顔色が悪いね。これ飲んで』などと、身内のように声をかけてくれる。それでいて適度な距離感もあって、『なんて楽なんだろう』と感動しました」。

沖縄に通うようになった宮本さんは、1999年の春、本島南部に家を建てます。家庭画報本誌がその翌年に掲載した記事「宮本亜門 沖縄の家」には、居場所を見つけ、元気を取り戻した宮本さんと愛犬の初代ビートの姿が残っています。

家庭画報2000年8月号より

しかし、その後の約20年間、宮本さんは数々の試練に見舞われます。2001年のアメリカ同時多発テロ事件を現地ニューヨークで体験。その直後、タイでタクシー乗車中に事故に遭い、頭部を50針も縫う大怪我をして生死をさまよいます。さらに2019年には前立腺がんであることが判明。コロナ禍では大半の仕事が止まりました。どう生きるべきかを自問するなか、宮本さんに芽生えたのは「沖縄で一番自然が美しい場所に住みたい」という思い。探し回った先に今帰仁村がありました。

今帰仁村のある北部は「やんばる」と呼ばれる豊かな森林が広がるエリア。2021年に世界自然遺産に登録されたことで自然が大切に守られている地でもあります。

今泊(いまどまり)のフクギ並木を歩く。奥に見えるのは海。

「ヴィラの目の前にある海では春から夏にかけて1000匹以上の魚群が見られますし、浜にはウミガメもやって来る。それを眺めているだけで幸せな気持ちになります」

宮本さんは、昔ながらの風景が残る村の日常に、自然崇拝、祖先崇拝が息づいていることにも尊さを覚えています。

祈りの場── 御嶽(ウタキ)・ハンタ道
今泊集落から今帰仁城跡へ続く古道「ハンタ道」。写真上の御嶽(祈りの場)は火神の祠。家の形をしているのは北部特有だという。

「たとえば、真南風(マハエ(夏に吹く南東の季節風))や新北風(ミーニシ(10月頃に吹く北東の季節風))など、風の名前が山ほどある。自然への畏敬の念や、先人たちの生活の知恵を感じます」

撮影/西山 航 取材・文/清水千佳子

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