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小寒~常緑の松に吉祥の願いを込めて【連載・村雨辰剛の二十四節気暮らし】

2026.01.05

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村雨辰剛の二十四節気暮らし
庭師で俳優としても活躍する村雨辰剛さんが綴る、四季折々の日本の暮らし。二十四節気ごとに、季節の移ろいを尊び、日本ならではの暮らしを楽しむ村雨さんの日常を、月2回、12か月お届けします。

小寒~常緑の松に吉祥の願いを込めて

仕事始めに藍染の印半纏がきりりと映えて。

仕事始めに藍染の印半纏がきりりと映えて。


皆さま、新年あけましておめでとうございます。2025年の立春からはじまった連載も残すところあと2回となりました。例年12月は庭師にとってはハイシーズン、施主様の庭の正月支度が整い無事に年越しを迎えるとほっとします。新春の清々しい気持ちから陽光も明るく感じますが、実は「小寒」は“寒の入り”と呼ばれ、節分を迎えるまでのひと月は一層寒さが厳しくなる“寒の内”と呼ぶそうです。僕は日頃から身体を鍛えているせいか、スウェーデン生まれだからなのか、家でもほとんど暖房をつけずに過ごしています。

自宅の庭先で恒例の餅つき。

自宅の庭先で恒例の餅つき。

ネットオークションで求めたという年季の入った杵と臼。

ネットオークションで求めたという年季の入った杵と臼。


日本に住み始めて感じたことは、地方から都会に出てきて日頃は家族と離れて暮らしている人でも、年末年始は実家で過ごす人が多いこと。そんな様子を眺めるうちに、僕にとって日本のお正月は“家族の絆”を感じる時間という印象になりました。初詣をしたり、お節料理を食べたり、家族と何気ない時間を過ごすことが大切なのですね。僕の実家は遠く離れたスウェーデンにあるため、年末年始は親しい友人と過ごします。恒例行事は年初めの餅つき。愛知県で庭師の修業をしていた頃に、つき立てのお餅を食べさせていただいた感動が忘れられず、今では自ら主催しています。皆で集まり、呼吸を合わせて餅をつくことは、他では得られない一体感。お餅の食べ方はまずはお雑煮で楽しみ、後半は砂糖醤油で味わうのが僕の定番です。


お正月らしく松葉色の鯉口シャツに印半纏を合わせ、凜とした佇まいに。

お正月らしく松葉色の鯉口シャツに印半纏を合わせ、凜とした佇まいに。


庭師としての仕事始めには、家紋と名前を染め抜いた印半纏をまといます。昨年の暮れに、1年の感謝の気持ちを込めて手入れをしたトラックや道具を前にすると、精神的にもリセットされたような気持ちになります。さて、2026年はどんな年にしましょうか。僕は一度興味を抱いたものはどこまで追求し、それゆえに視野が狭くなってしまう質。今年は、もっと物事を俯瞰しながらキャパシティを広げ、大好きな松のごとく常に瑞々しい色彩を保てるように、感性を磨いていきたいと思います。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。

地下足袋でしっかりと大地を踏み締めて。

地下足袋でしっかりと大地を踏み締めて。


村雨さんが見つけた二十四節気

左・「竹を整え、松を選び、自分で作った門松は数年前の力作」と村雨さん。右・富山での登山のロケでのワンシーン。山間から登る朝日が、新たな年を迎えた村雨さんの喜びを映し出しているよう。

左・「竹を整え、松を選び、自分で作った門松は数年前の力作」と村雨さん。右・富山での登山のロケでのワンシーン。山間から登る朝日が、新たな年を迎えた村雨さんの喜びを映し出しているよう。


村雨辰剛(むらさめ たつまさ) 村雨辰剛(むらさめ たつまさ)
1988年スウェーデン生まれ。19歳で日本へ移住、語学講師として働く。23歳で造園業の世界へ。「加藤造園」に弟子入りし、庭師となる。26歳で日本国籍を取得し村雨辰剛に改名、タレントとしても活動。2018年、NHKの「みんなで筋肉体操」に出演し話題を呼ぶ。朝の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」や大河ドラマ「どうする家康」、ドラマ10「大奥 Season2 医療編」など、俳優としても活躍している。著書に『僕は庭師になった』、『村雨辰剛と申します。』がある。

撮影/大見謝星斗、伏見早織 構成・文/樺澤貴子

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