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今森光彦さん「いきものと歩む“環境農家”の愉しみ」第8回 川が紡ぐ生命

2025.11.06

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仰木の里山レシピ

【菊芋と菊菜のサラダ】

畑の一角でよく見かける山吹色の花が、菊芋の花だということを、10年くらい前に初めて知りました。

青空を背景に美しく咲き誇る菊芋の花。条件が良いと、このように密集して育つ。

それ以降、農家の人からいただいた芋を植えて、毎年アトリエの庭で増やしています。裏の畑でも、昨年から育てています。食用になる地下の芋の部分は、血糖値の上昇を抑制する効果や、豊富に含まれるビタミンなどを理由に、健康食品として注目されています。

種から育てた菊菜。枝を摘みとってゆくと、脇から新芽が吹き出してくる。

地下から掘り出した菊芋。11月頃から収穫が楽しめる。

ただ、アトリエでは、何年かに一度、イノシシの攻撃を受けています。そのときは、地面を掘り返してしまいますが、翌年、芋のかけらから新芽が吹き出し、さらに翌年には、回復します。菊芋は、けっこう強したたかな植物なのかも知れません。


菊芋と菊菜のサラダをつくってみた。相性が良く、秋の香りがする。


材料(2~3人分)

・菊芋 2個
・菊菜 50〜70グラム

■ドレッシング

(A)【酢 小さじ2、醤油 小さじ2、砂糖 小さじ1、にんにくのすりおろし 小さじ1/4ほど、鶏ガラスープの素(顆粒) ひとつまみ(約1グラム)】

・ごま油 大さじ1

下準備

菊芋はたわしでよく洗い、汚れが落ちない部分だけ薄く皮をむく。大きければ切る。菊菜はよく洗って水気をしっかり拭く。葉は食べやすい大きさに切り、太い茎は斜めに薄切りにする。
*少ししおれた菊菜は水につけておくとシャキシャキ感がもどる。

作り方

(1)鍋に菊芋がかぶるくらいの水を入れて強火にかける。沸騰したら弱火にして7〜12分間ゆでる。竹串がスッと通るようになったら、湯を切る。粗熱がとれたら食べやすい大きさに切る。

(2)ドレッシングを作る。小さめのボウルに(A)を入れてよく溶かし、最後にごま油を加えてよく混ぜる。

(3)菊芋と菊菜をボウルに入れ、(2)を回しかけてやさしくあえる。器に盛って完成。


【採れたてケールのパスタ】

ケールは、晩秋から冬にかけての葉物野菜としてとても優秀です。成長が早く、葉が大きいので食べがいがあります。十字花植物なので、モンシロチョウも大好き。母蝶が飛んできて卵を産み付けます。しばらくすると青虫に食べられて葉がボロボロ。

しかし、キャベツと違って、それにめげない繁殖力をもっているようです。裏の畑では、春に花を咲かせて種をつくり、今年は、それを育てています。

大きなザルに摘みとったケールの葉。新芽をとらずに下から切りとってゆく。畑にケールをつくってからは、晩秋から冬場にかけて青野菜を買うことがほとんどなくなった。

ケールは、お店には色々な品種が出回っていて、苗を買うと、1年限りで種子が実らないものもあるので、要注意です。

ケールを使ってパスタをつくってみた。ケールは、癖がないので、どんな料理にも合う。この日は、黄色く落葉したエノキの下で食べることにした。


材料(2人分)

・スパゲッティ 160グラム
・大きなケール 2〜4枚
・にんにく 1〜2片(みじん切り)
・オリーブオイル 大さじ1(ソース用)
・オリーブオイル 小さじ2(仕上げ用)
・酒 大さじ1
・パルメザンチーズ 30グラム(お好みで)
・塩・こしょう 各適量

下準備

ケールは葉と太い茎に分け、葉はざく切りにする。ケール、スパゲッティをゆでるためのお湯を、大き目の鍋1つで沸かしておく。
*お湯2Lに対して塩14〜20グラムを目安に入れる。

作り方

(1)ケールを、準備したお湯でゆでる。 先に茎を60秒、続けて葉を20〜30秒ゆで、色が鮮やかになったら氷水(または冷水)にとって冷やす。キッチンペーパーなどで水気を絞る。
*このお湯でスパゲッティをゆでるためとっておく。

(2)ケールのペーストを作る。(1)の葉を半量と茎すべてをフードプロセッサーに入れ、攪拌する。
*上手く攪拌できない場合、水を大さじ2~3(材料外)ほど加えてなめらかにする。

(3)ソースを作る。 フライパンにオリーブオイル大さじ (1)とにんにくを入れ、弱火で香りを出し、(2)と酒を加え、弱火で約1分煮てアルコールを飛ばす。

(4)(3)に塩をひとつまみ加える。ソースの水気がない場合は水を足す。

(5)スパゲッティをゆでる。ゆであがる直前に、(4)のソースにゆで汁大さじ2〜3を加える。スパゲッティの湯をよく切って(4)のフライパンへ入れる。
*アルデンテにするため、通常より1分ほど短い時間で湯からあげる。

(6)(1)の残りのケールを(4)に加える。塩・こしょうで味を調え、弱火で手早くあえる。
*水気がない場合はゆで汁や水を適宜加える。チーズを最後にかけるため味を濃くしすぎない。

(7)器に盛り、パルメザンチーズをたっぷり削る。仕上げ用のオリーブオイルを回しかけて完成。


今森光彦(いまもり・みつひこ)
写真家・切り絵作家・環境農家。1954年滋賀県生まれ。2023年より、大津市街から仰木に移住し、“環境農家”という新しい農業のあり方を模索している。第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞などを受賞。著書に『今森光彦の 心地いい里山暮らし12か月』(世界文化社)、『今森光彦ペーパーカットアート おとなの切り紙』(山と溪谷社)ほか。同じく写真家として活動する息子の元希さんは、光彦さんとともに畑作りや里山の環境保全に取り組んでいる。

(次回に続く。この連載の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年11月号

家庭画報 2025年11月号

文・切り絵/今森光彦 撮影/今森元希

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