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今森光彦さん「いきものと歩む“環境農家”の愉しみ」第7回 循環の香りがする土

2025.10.09

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仰木の里山レシピ

【秋香る、さつまいもタルト】

秋といえば、やっぱりさつまいもです。夏前から青々と茂っていた葉や茎を眺めながら楽しみにしていました。

収穫は、苦労が報われるとき。これだけ採れると満足感も大きい。さつまいもは、イノシシに狙われて、何度も失敗しているので喜びはひとしお。

ツルは地面を這う習性があるので、畝の下などに垂れ下がり水はけが悪い状態がつづくと病気になって腐ったりします。また、草の中にまぎれやすいので、背丈がある野菜に比べて色々と注意が必要です。ただ、うまくいくと、ボリューム感のある収穫となり満足度が高いです。

さつまいもは、料理にも使えますが、ケーキにするとなかなか美味しくいただけます。また、土がついたまま日陰に保管しておくと、晩秋から冬にかけての焚き火シーズンに焼き芋として楽しめます。


蒸すと甘いのでお菓子にぴったり。紅葉が進む比良山地を眺めながら食べると格別に美味しい。


材料(直径16センチのタルト型)

・さつまいも 1本(約180グラム)
* 100グラムはアーモンドクリームに、残りは飾り用に使う。

(A)【水 100~120ml、塩 ひとつまみ、はちみつ 30グラム】

■タルト台
・バター(有塩) 50グラム(常温に戻しておく)
・砂糖 40グラム

(B)【塩 ひとつまみ、卵黄 1個】

・薄力粉 100グラム

■アーモンドクリーム(中身)
・バター(有塩) 50グラム(常温に戻しておく)
・砂糖 50グラム

(C)【アーモンドプードル 60グラム、バニラオイル 少々、シナモン 小さじ1/2】

・全卵 1個

下準備

(1)さつまいもを1センチ角に切り、水に10分ほどさらす。

(2)鍋に(1)と(A)を入れ、中火にかける。沸いてきたら蓋をして弱火で15分煮る。蓋を取って煮詰め、水気を切る。

作り方

■タルト台
(1)柔らかくしたバターに砂糖を入れ、泡立て器でよくすり混ぜる。

(2)(B)を加えてよく混ぜたら、薄力粉を入れ、ゴムべらでさっくりと混ぜる。

(3)生地がまとまったらラップに包んで四角くまとめ、冷蔵庫で30分〜1時間休ませる。

(4)麺棒で型より一回り大きく広げる。型に被せたら、生地が型に密着するように指で成形する。はみ出た生地はちぎって薄い部分に貼り付けて整える。

(5)底面の生地にフォークで穴を開け、オーブンを180度に予熱する。その間、生地を冷蔵庫で休ませる。

(6)クッキングペーパーを(5)の上に被せ、タルトストーンなどの重しを乗せたら、180度で15分焼く。焼き上がったら重しをペーパーごと外し、さらに10分焼き、網の上で冷ます。

■アーモンドクリーム
(7)柔らかくしたバターに砂糖を入れ、よくすり混ぜる。(C)を加えて混ぜる。

(8)よく溶いた全卵を、分離しないように3~4回に分けて混ぜる。

(9)〈下準備〉をしたさつまいも100グラムの水気をよく切り、(8)に混ぜ込む。

(10)(6)のタルト台に(9)を流し入れ、表面をならす。

(11)170度に予熱したオーブンで30分焼く。焼き上がったら粗熱を取り、型から外して冷ます。

(12)クリーム(材料外)や残りのさつまいもをのせてデコレーションする。


【甘柿とパセリのフレッシュサラダ】

甘柿は、裏の畑の近くに3本あります。他に「オーレリアンの丘」に6本、アトリエに2本あり、実のなる年は、けっこうな収穫量となり甘柿三昧の日々を送ることができます。ただ、不作の年も多いので毎年というわけにはいきません。仰木には渋柿もたくさんあり、そんなときは、渋がぬけて完熟したものをいただくことになります。

甘柿は、実が色づくと鳥がやってきて、あっさりと先を越されてしまいます。油断禁物、これは、野菜作りすべてに当てはまることです。

甘柿は、どちらかというと賞味期間が短い果物なので、気配りが必要だ。

ほんのりと酸味がきいていて、想像以上にさっぱり感がある。里山の秋を楽しむにはぴったりだ。

材料(2~3人分)

・柿 1個
・イタリアンパセリ 1~2房

■ドレッシング
・ゆず(またはレモン)汁 大さじ1
・オリーブオイル 大さじ2
・塩 ひとつまみ

作り方

(1)柿は皮を剝いて2センチ角ほどに切る。イタリアンパセリは細かく刻む。

(2)ボウルにゆず(またはレモン)汁と塩を入れ、オリーブオイルを加えてドレッシングを作る。よく混ぜて乳化させるのがポイント。

(3)(2)に(1)を入れ、絡めて完成。スプーンでドレッシングごとすくって食べると美味しい。


今森光彦(いまもり・みつひこ)
写真家・切り絵作家・環境農家。1954年滋賀県生まれ。2023年より、大津市街から仰木に移住し、“環境農家”という新しい農業のあり方を模索している。第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞などを受賞。著書に『今森光彦の 心地いい里山暮らし12か月』(世界文化社)、『今森光彦ペーパーカットアート おとなの切り紙』(山と溪谷社)ほか。同じく写真家として活動する息子の元希さんは、光彦さんとともに畑作りや里山の環境保全に取り組んでいる。

(次回に続く。この連載の記事一覧はこちらから>>

この記事の掲載号

『家庭画報』2025年10月号

家庭画報 2025年10月号

文・切り絵/今森光彦 撮影/今森元希

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