仰木の里山レシピ
【月桃茶】
香ばしい香りが大好きで、よく作るお茶です。
月桃は、日本では九州南部から沖縄にかけて分布する植物で、八重山を訪れたときにファンになり、しばらくは乾燥したものを購入していました。あるとき自分でも育てたくなり、石垣島から種子を手に入れて発芽させ、鉢植えにしました。
枝ごと切って水に挿しておくと、数日間は瑞々しく飾って楽しめる。義理の娘は、月桃の香りは沖縄の旅を思い出すようで、とてもお気に入りだ。
土は、数種類の肥料を配合したオリジナル。これを10年くらい続けて、寒さに強い株を作り、現在は、一部を庭に地植えしています。数年前からなんと可憐な花も咲いています!温暖化が幸いしているのかもしれません。
私にとっては、南国気分を味わうには欠かせない貴重なティータイムです。
月桃茶の香りは、とてもエキゾチック。口に含むと、すっかり熱帯気分になってしまう。
材料(600ml分)・月桃の葉 1枚(約10グラム)
・水 600ml
作り方(1)月桃の葉を1.5~2センチ幅にはさみで切る。
摘み取った葉は、はさみを使って幅1.5~2センチほどの大きさに切ると使いやすい。
(2)600mlの水を入れた鍋を火にかけ沸騰させる。
(3)沸騰したら火を止め、すぐに(1)を入れて蓋をする。
(4)3分ほど待つ。(3)が薄緑色になったら完成。お好みでミントや紅茶の葉(材料外)を入れるのもおすすめ。お茶で使った葉や余った葉はお風呂に入れても楽しめる。
【まるごとにんにくフライ】
あらゆる料理に欠かせないにんにくは、必ず作るようにしています。
私の場合、にんにくの香りはインドネシアの屋台の匂い。活気ある食の風景が思い浮かんでくるので大好きです。
収穫は、天気が続く日を選んで一斉に行う。200から300個くらい採るとけっこう忙しい。
にんにくは、種から苗を作ることもできますが、秋に農協などで小さな苗を購入する方がおすすめです。
イノシシの害にもあいにくく育てやすいですが、定期的な追肥は怠ってはいけません。にんにくの収穫は一気に行うので、終わったときの喜びもひとしお。
収穫後は木箱に入れてしばらく直射日光を避けたところに置いて乾燥させる。
表皮をむいて葉を適当な長さにそろえたら、紐で縛って乾燥保存します。半年以上楽しめるので本当に助かります。
このあたりは山風が吹くことが多いので、比良山地が見えるところに、数個ずつ吊るして保存している。
材料(2個分)・皮をむいていないにんにく 2個
・サラダ油またはオリーブオイル(直径20センチの鍋で作る場合)約550ml(にんにくを入れて半分浸かるくらい)
・塩 適量
作り方(1)にんにくの皮についた土などの汚れをよく洗い、キッチンペーパーなどでしっかりと水気を拭き取る。
(2)(1)を裏返し、1かけごとに竹串などでしっかりと1つずつ穴をあける。
※にんにく内部の小さな空間にある水蒸気が急激に膨張し、はぜる可能性があるため必ず行う。(3)鍋に油を入れる。油の温度が160~170度くらいになったら(2)を入れ、ひっくり返しながら弱火~中火で10分ほど揚げる。油の量が少ないと温度が上がりやすいため、火加減に注意する。
※木の箸を入れて細かい泡がすぐに出てくる状態が約170度の目安。(4)(3)を鍋から取り出し、竹串がスッと刺さるか確かめる。
(5)お皿に盛り、皮ごと塩をふり完成。もしくは、柔らかなにんにくと、バターやオリーブオイル(材料外)などを混ぜてペーストを作り、トーストなどといただくのも最高。
とれたてのにんにくを素揚げして塩味だけで食べる。
今森光彦(いまもり・みつひこ)写真家・切り絵作家・環境農家。1954年滋賀県生まれ。2023年より大津市街から仰木に移住し、環境農家という新しい農業のあり方を模索している。第20回木村伊兵衛写真賞、第28回土門拳賞などを受賞。著書に『今森光彦の 心地いい里山暮らし12か月』(世界文化社)、『今森光彦ペーパーカットアート おとなの切り紙』(山と溪谷社)ほか。同じく写真家として活動する息子の元希さんは、光彦さんとともに畑作りや里山の環境保全に取り組んでいる。
(次回に続く。
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