ライフスタイル
2021/05/28
〔連載〕「MY LIFE――素敵な暮らし、私の場合」 第1回 家庭画報ドットコムのユーザーの皆さんに、暮らしを豊かにしてくれる「モノ、コト、体験」をインタビュー。今回は「わたしの“価値ある投資”」をテーマに、ビジネス茶道・表千家流茶道教授、ジェモセラピーエラボリストの水上麻由子さんにお話を伺います。
「ジェモセラピー」とは聞きなれない言葉ですが、フランス生まれの植物療法のひとつ。植物の成長のためのエネルギーが凝縮されている新芽やつぼみ(植物幹細胞)のエキス(ジェモエッセンス)を体内に取り入れ、心身を整えるセラピーです。水上麻由子さんがこの療法に出会ったのは、今から約6年ほど前のこと。
マクロビもアーユルヴェーダも、まだ一般の話題になる前からいち早く学んでいた、という水上さん。
「ぴぴっとアンテナに引っかかると、一気に究めたくなるんです。アーユルヴェーダの教えには食べ物の他にアロマやハーブの教えもあるので、これは絶対にいいって私の直感が教えてくれました(笑)。自然の力だけで身体も心も整うという点にも惹かれました」
水上麻由子さん
1968年、東京都生まれ。3人の子どもを育てながら、ベビーマッサージやシュタイナー教育などを学ぶ。表千家流茶道教授、アーユルヴェーダ講師、GAJ日本ジェモセラピー協会下北沢校代表・講師・セラピスト。「ビジネス茶道」の推進者でもある。https://cocoon8.jp/
「娘時代から、“心と体の健康”は自分のテーマのひとつだったんです。病気の家族もいて、どうしたら健やかに過ごせるのだろう、とずっと感じていたこともあって。結婚後、マクロビオティックの料理教室に通ったり、アーユルヴェーダの理念を学んだのも、そのテーマが根底にあったからだと思います」。
ジェモセラピーの根幹からしっかりと学び、現在はジェモセラピーのオンラインカウンセリング、ジェモセラピスト講座講師としても活動中。
植物の新芽などのエッセンスを水100mlに15滴ほど垂らして飲むだけの、シンプルな「ジェモセラピー」。植物単品から精製されたものと、数種類ブレンドして作られたものがある。手軽に摂取できるのも魅力。
「更年期の症状で悩んでいらっしゃる方にはフランボワーズ、ばりばりと働きたいならばセコイア。そういった具体的な症状や思いがなくても、たとえば怒りの感情を吐き出すところがないとか、罪悪感にかられがちというような心の乱れにも作用するジェモエッセンスがあるんです。
最適なジェモエッセンスを処方すると、水の中で嵐のように暴れていた砂が、ゆっくりと沈殿していく……そんなイメージですね。私自身も、娘と喧嘩をしたときに何度もジェモセラピーに助けられました。
家族って身近で大切だけど、やっぱり踏み込んではいけない部分も多い。そんな葛藤の中から生まれた怒りの感情をなくすことはできなくても、ギンヨウボダイジュやデプラリスのジェモエッセンスを摂取したら、その怒りと客観的に対峙できるようになりました」。
フランス「エルビオリス」のジェモエッセンスは、現在は20種類近くのラインナップ。赤ちゃんから年配の方、ペットにもOK。「フルーハミング」のジェモエッセンスは日本の植物から作られるので“和ジェモ”と呼ばれている。
ジェモセラピーだけでなく、表千家の茶道指導や料理教室など水上さんの活躍は多岐にわたります。なかでも学生時代から嗜む茶道は、水上さんの日常になくてはならないもの。
「頭をすべて空っぽにして、ただお茶のことだけを考えていればいいという時間がいとおしいんです。就職活動で行き詰っていたとき、お茶のお稽古のときだけお目にかかる、自分とはまるで異なる世代や立場の方々とお話しすると、あぁこんな考え方もあるんだ、とはっとさせられることが多くて。学びの場は一面的なものではないと気づくきっかけとなりました」。
子育て時代も、お茶のお稽古はがんばって継続。家の中にずっといて、子育てだけが自分の評価になりがちな時期に、自らの時間を過ごせるお茶は何より貴重なひとときでした。
「どんな世代でも、どんな時代でも、学びの場はあらゆる形で“助け”になると思います。そして、いざ自分がお茶を教える立場になってみると、自分が理解していない部分が明確に見えてくる。教えるという形を取ってはいるけれど、自分も共に学んでいるという感覚です」
お茶を通じてさまざまな世界が広がったという水上さん。ご自宅の茶道教室は月曜、火曜、土曜の週3回。長く通う生徒さんも多い。海外からのゲストを招くことも。写真はエルビオリス社のブノア社長が来日された時の一服。
10年以上続けている裁判所の調停委員、茶道教授、セラピスト……と、幅広い活動で毎日を走り続ける水上さん。その原動力はどこから来るのでしょうか。
教室の風景。ヨーロッパの文化に根付いているジェモセラピー。時代を遡ると、薬と珍重された抹茶も新芽を積んで丸ごと食べるパワーフードだった。
「ジェモセラピーの講座やカウンセリングでお目にかかる方は、社会的には第一線で活躍されているキャリアの方も多いんです。その方のハードなお仕事を代わって差し上げることはできないけれど、ジェモセラピーの力を通じて私がサポートをすることはできます。
そういう方の仕事の一助となれることが、私の心の励みです。そして心と身体を健やかに保つことで幸せも生まれるし、ひいてはその方の先々の人生を明るくするきっかけになるかもしれません。そんなサポートこそが、私が社会に貢献できる手段なのかなって。ちょっと大げさかしら(笑)」
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撮影/西山 航 取材・文/露木朋子 ヘアメイク/長谷川廣紀
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