インテリア
2020/09/14
料理のプロ23人が選んだ華麗なるキッチンツール 第11回(全12回) 道具が変われば食が変わる──家で食事をする機会が圧倒的に増えた今、いかにおいしく、いかに楽しく調理するかが、これまで以上に大切になってきています。日本の食卓シーンを牽引する食まわりのプロのかたに、その見識と体験を生かして、今おすすめのキッチンツールを選んでいただきました。前回の記事はこちら>>
中村奈津子さん(料理研究家)
家庭料理から世界の最新メニューまで、豊富な料理の知識を持つ。母から受け継いだ「田中伶子クッキングサロン」に続き、この夏から渋谷・松濤でプライベートサロンもスタート。料理だけでなく、食にまつわる多彩な講座の開催が予定されている。http://www.tanakacook.com/
大粒の白いんげん豆も5分でふっくらと煮上がる。
勢いよく上がる蒸気にしゅーっと回るシリンダー。あると便利とわかっていても、その扱いに自信が持てず、圧力鍋の購入に踏み切れなかったかたも多いのではないでしょうか。
「電気の圧力鍋でしたら、圧力や火加減もおまかせなので安心。ガス火の圧力鍋のようにつきっきりで見張っていなくても、ある程度は大丈夫です」。
低温調理、炊飯などの機能もついた電気圧力鍋。シンプルなデザインは、どんなキッチンにも難なく溶け込む。「調理家電はしまい込まずにキッチンに出しっぱなしにしておけば、積極的に使うようになりますよ」。
電気圧力なべSR-MP300(幅29.2×奥行き27.8×高さ27センチ)3万円/パナソニック 調理商品 ご相談窓口
中村さんが電気圧力鍋をよく活用するのは、豆や玄米、根菜を調理するとき。短時間で強い圧力をかけることにより、形も崩れず、むらなく火が通ります。
「わが家では豆や根菜を多めにゆで、それを小分けにして冷凍庫で常備しています。たとえば白いんげん豆なら、前菜やサラダ、スイーツにも利用できます。塩漬けにした牛すね肉を圧力鍋で煮て、アイスバイン風にしてもおいしいですよ」。
〈材料(作りやすい分量)と作り方〉
(1)白いんげん豆250グラムはさっと洗い、3倍の水に浸して一晩おく。
(2)(1)を圧力鍋に入れ、5分加圧で加熱する。
(3)圧力が下がったら蓋を開けて、火の通り具合を見る。加熱が足りなければ1~2分単位で加圧加熱を行う。豆のサイズなどによって前後するので様子を見ながら加熱すること。加圧加熱しすぎると煮崩れるので注意。
〈材料と作り方〉
基本のゆで白いんげん豆適量に塩・こしょう、あればコラトゥーラのような魚醬各少々をふる。器に盛り、オリーブオイルとからすみパウダー各適量をふりかけ、好みのハーブを飾る。
〈材料(作りやすい分量)と作り方〉
(1)基本のゆで白いんげん豆200グラムをスティックミキサーなどでピュレ状にする。砂糖50グラム、塩ひとつまみを入れて、好みの濃度まで水を加え、ひと煮立ちさせる。
(2)砂糖・塩などで味をととのえて、器に盛り、ゆでた餅とクコをのせる。
01 「キッチンはカンバセーションピースで明るく、楽しく」 人気スタイリストが選ぶキッチンツール
02 便利に使えて見た目も美しい。プロが選んだ、料理が楽しくなるキッチンツール
03 毎日の“煮たり、焼いたり”が楽しく便利に。プロ御用達のお洒落なキッチンツール
04 通好みの専門小物
07 SDGs
12 新たな価値を生む創造家電
表示価格はすべて税抜きです。
撮影/阿部 浩 取材・文/露木朋子
今回、商品選定にご協力いただいた方々(五十音順)
入江亮子さん(料理研究家) 大田ゆう子さん(料理研究家) 門倉多仁亜さん(料理研究家) 間﨑友子さん(食空間プロデューサー) 河合真理さん(料理研究家) 川上文代さん(料理研究家) 久保香菜子さん(料理研究家) 小林深雪さん(フローリスト) 小堀紀代美さん(料理研究家) 佐藤よし子さん(英国食卓史研究家) 高良康之さん(「レストラン ラフィナージュ」オーナーシェフ) 中村奈津子さん(料理研究家) 馬場香織さん(料理研究家) 平山由香さん(料理研究家) 福田典子さん(テーブルコーディネーター) 藤田京子さん(フラワーデコレーター) 本間節子さん(料理・菓子研究家) 本間美紀さん(キッチンジャーナリスト) 本間るみ子さん(チーズプロフェッショナル協会会長) 馬 衣真さん(中国料理研究家) 山本侑貴子さん(食空間プロデューサー) 横瀬多美保さん(インテリアスタイリスト) 渡辺千尋さん(フランス菓子研究家)
『家庭画報』2020年9月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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