インテリア
2020/07/22
日本各地、選りすぐりの花を束ねた美しきフラワーアレンジメント 第2回(全9回) 年間4000個もの贈り花を手がける「フルール トレモロ」は、暑い時期でもオーダーが途切れることがありません。それは日本各地から取り寄せた、夏ならではの魅力的な花が揃い、オーナーの藤野さんがナチュラルでエレガントなブーケやアレンジメントを作ってくれるから。住まいに飾るのはもとより誰かに贈りたくなる、素敵な夏の花あしらいをご紹介しましょう。前回の記事はこちら>>
夏は暑いからと、室内に花を飾ることを諦めているとしたら、もったいない!。今しか楽しめない旬の花を5種類(エキナセア、ヒマワリ、ハス、ジニア、ダリア)を順にご紹介します。初めて出会う新顔の花も続々と登場、住まいに飾る花あしらいで、この夏は心を躍らせてみませんか。
《八重咲きのエキナセアを主役に夏のピンクを集めて》
ボール形をした繊細な八重咲きエキナセア2種類と、バラやスカビオサなどを合わせた愛らしいアレンジ。ごく淡いピンクのトルコギキョウが、爽やかな印象を呼び込む。
使用花材 Aエキナセア“サザンベル”、B同“マーシャルポンポン”、Cトルコギキョウ“NFピンクフラッシュ”、Dスカビオサ“テマリマドカ”、Eバラ“シー アネモネ”、Fアメリカテマリシモツケ“ルテウス”、ユーカリ
夏の庭花を代表する花の一つが、ムラサキバレンギクの和名でもおなじみのエキナセア。エキナセアといえば、ピンク色の大ぶりなマーガレットのような花形を連想しますが、最近では品種改良によって、さまざまな花形、花色が誕生し、年々バリエーションが豊かに。
特に切り花で人気があるのが、こんもりした花芯を強調させた品種や、繊細な八重咲き品種です。ピンクの濃淡や黄色、白と、かわいらしい花色が揃い、ぐっとポップで愛らしい花へと変身を遂げています。かつての庭花とは異なるボール状の花形は愛嬌たっぷり。ちょうど夏の間が、切り花でも出回り時期の盛りなので、ぜひお気に入りのエキナセアを主役に、新感覚の花アレンジを飾ってみてください。
《涼しげなレモン色のエキナセアが新鮮な印象!》
一見ポンポン咲きのマムのように見えますが、これはエキナセアの“レモンアイビュー”。花芯のグリーンからレモン色へのグラデーションがナチュラルで魅力的。リズミカルなエキナセアの引き立て役には、黄緑色と淡いピンクのケイトウを添えて。
使用花材 エキナセア“レモンアイビュー”、ケイトウ“アスカセレクト グリーン”“プティフルーツ マーメイドピンク”、豆軍配ナズナ、スノーフレークゼラニウム、ポリシャス
この花の明るい花色には、瑞々しいハーブの葉色がよく似合います。ミントやゼラニウムなどをたっぷりあしらうと、庭摘み花のような自然で愛らしい花アレンジに仕上がります。水揚げがよいことも魅力で、夏でも室内で長く楽しむことができます。
01 庭で摘んできたような自然さが魅力!「フルール トレモロ」藤野幸信さんの“花合わせの秘密”
02 素朴な庭の花「エキナセア」がポップでキュートに大変身!繊細な八重咲きに注目
03 最近のヒマワリはコンパクトな品種が主流! モダンかつシックな夏のアレンジに
04 夏のアレンジにぜひ取り入れたい和の花「ハス」。つぼみから花托までユニークな形を楽しんで
05 夏の人気花「ジニア」。クリアカラーからニュアンスカラーまで新色が続々登場!
06 日本のダリアは世界トップクラスで品種が豊富! 夏も冬も楽しめるエレガントなスター花
07 「フルール トレモロ」藤野幸信さんの美しきアレンジを支える、日本各地の花と仲間たち
08 夏こそ飾りたい、白い花の涼やかアレンジ。グリーンと寒色をきかせるのが藤野さん流
藤野幸信(Yukinobu Fujino)
広島市段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」のオーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道へ。クオリティの高い花、新しい花を求め、自ら生産者情報を入手して花を集める。著書に『季節の色合いを楽しむブーケ』がある。
●藤野さんの連載「365日の贈り花」はこちら
フルール トレモロ
広島市南区段原1-5-7
tel/fax 082(261)3970
https://www.fleurs-tremolo.com
写真/藤野幸信、横田秀樹 撮影/北恵けんじ 取材・文/高梨さゆみ
『家庭画報』2020年8月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
© SEKAI BUNKA PUBLISHING INC. All rights reserved.
Loading