インテリア

チョコレートリリーと呼ばれる「黒ユリ」を使って、シックな誕生日の贈り花

藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら

5月27日の贈り花

5月27日の贈り花

黒ユリと新色のアスチルベをドラマチックなブーケに

珍しい黒ユリが届きました。ユリといっても本当はフリチラリアの1種で、日本に自生する種類です。イギリスではその花色からチョコレートリリーとも呼ばれています。黒という色を持つ花はけっこうありますが、それにしてもこの黒ユリの花色は漆黒。見事な美しい黒です。

ちょうどシックな花が好きなマダムへ、誕生祝いの花のお届けを依頼されていたので、この黒ユリを使ってブーケを束ねることにしました。

全体をシックな雰囲気にまとめたいけれど、お祝いなので華やかさも必要と考え、バラのジュリアを使うことに。ブラックティーとともにブラウンローズの双璧ともいえる品種です。

ジュリアの茶色がかったピンクの花色から、同系色の染めのアスチルベを選び、明るさを補う意味でピンクの小花がかわいらしいセアノサスも加えて束ねました。

黒ユリとブラウンローズの共演、いかがでしょうか。何だかドラマチックな雰囲気が感じられると思いませんか。このブーケを手にするマダムはどんな方でしょうか。黒いスレンダーなロングドレスを着て、このブーケを手にしたら、絵のように素敵な光景になりそうです。

【使用花材】
黒ユリ
バラ ジュリア
アスチルベ(染め)
セアノサス マリーサイモン

贈り花のヒント
バラ ジュリアは、1976年にイギリスでデビューした品種で、いままでにないくすんだピンクの花色が注目を集めました。その3年前にデビューしたのが日本で育種されたくすんだ赤のバラ ブラックティーです。

それまではくすみのない鮮やかな花色が人気でしたが、この2品種の誕生からくすんだ花色の人気が高まり始めました。

このような少しくすんで茶色みを帯びた花色を持つバラを「ブラウンローズ」と呼びます。シックな雰囲気にまとめたいとき、華やかながら落ち着いた大人の雰囲気に仕上げたいときなどは、このブラウンローズを利用するととても効果的です。

くすみ系の花色でも、バラはバラ。花の持つエレガントさに変わらず、むしろよりエレガントな雰囲気を漂わせる魅力的なバラです。

下の写真をスワイプしてご覧ください。

藤野幸信/Yukinobu Fujino

広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。

広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。

店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。

制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。

月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。 https://www.fleurs-tremolo.com

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