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いままで見たことがない!試作花のデルフィニウムで作ったパリスタイルのブーケ

藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら

5月22日の贈り花

5月22日の贈り花

デルフィニウムのブーケロン、いかがでしょう?

穂状の花の中でもボリューム感があるデルフィニウムの出回り時期に、生産者さんから兵庫県の姫路の花市場を通して試作の花が送られてきました。淡いパープルが美しいオーロラモーヴと白花のオーロラホワイトです。

よく流通している品種ですが、ちょっといつもと異なる様子!?

茎を中心にらせんを描くように、少し間隔を空けながら花がつくのが一般的なデルフィニウムですが、これは穂状の花序が先端にぎゅっと詰まって咲いています。

こんなデルフィニウムはいままで見たことがなく、びっくりすると同時に制作意欲が湧いてきました。

さっそく、ライラックやビバーナムのスノーボール、キャットミントと合わせて束ねると、初夏らしい雰囲気で、しかもボリューム感たっぷりのブーケロンになりました。

ブーケロンとはフランス語でラウンドブーケの意味です。パリスタイルのブーケという意味で、いつものブーケではなく、あえてブーケロンと呼んでみました。

花と花の間が空いているため、茎を長く残すロングステムブーケとして使うことの多いデルフィニウムで、まさかブーケロンが作れるなんて!

使い方が限られているためか、オーロラシリーズなどエラータム種のデルフィニウムは年々生産量が少なくなっていることがとても気になっていましたが、新しい仕立てで作られたこの花を見て新しい可能性を感じました。

人が作った規格や縛りを超えたところに、花の新たな需要が見つかるのかもしれません。エラータム種のデルフィニウムといえば、花には少ない美しい青花があることも大きな魅力です。新しいタイプのこのデルフィニウムの青花を束ねてみたいと強く思いました。

試作の花で作ったブーケロンは、花市場の方に感謝の気持ちを込めてお贈りしました。この試作花は、まさにブーケロンを束ねるためのデルフィニウムです、とメッセージを添えて……。

【使用花材】
デルフィニウム オーロラモーヴ、オーロラホワイト
ライラック ファンシーブルー
ビバーナム スノーボール
キャットミント

贈り花のヒント
デルフィニウムはキンポウゲ科の花で、ジャイアント系とも呼ばれる大型種のエラータム種と、スプレータイプのシネンセス種、エラータム種とシネンセス種を交配したベラドンナ種があり、それぞれ切り花でも出回ります。

デルフィニウムの魅力は、なんといっても美しい青花! 青紫、青、水色と、濃淡の青花が揃っていて、この時期のブルーコーディネートにぜひ主役として加えたい花色です。ラウンドブーケに使う場合は、スプレータイプを選ぶと形が作りやすく、青花をアクセントカラーとして効果的に使えます。

下の写真をスワイプしてご覧ください。

藤野幸信/Yukinobu Fujino

広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。

広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。

店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。

制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。

月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。 https://www.fleurs-tremolo.com

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