インテリア
2020/05/20
藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら
山形県でクオリティの高い切り花を生産していらっしゃる「細谷園芸」さんから、昨年に続き、素敵なカンパニュラ ピクシーベルが届きました。
カンパニュラには大型のタイプから小型まで、さまざまな種類がありますが、これは原種系から育種した「細谷園芸」さんのオリジナル品種です。山野草のような華奢な株姿とは裏腹に、とても丈夫な性質だそうで、花もちも抜群です。
お世話になった方へのお礼の花のご依頼を受けていて、その方が野の花がお好きと聞いたので、さっそくこのピクシーベルを束ねてみました。
名前どおり妖精のようなかわいらしい鈴型の、儚くも美しい雰囲気を生かすには、シンプルに束ねるのがいちばんよいと考え、ほかに花色は加えず、黄緑色のケイトウとスモークツリーだけの組み合わせにしました。
ケイトウとスモークツリーでベースを作り、そこから花が咲き出しているように、ピクシーベルを長いまま挿してみました。初夏に吹く心地のよい風を束ねたような、さわやかな印象を感じていだたけたら幸いです。
今までにないカンパニュラ ピクシーベルは、花屋の間で大人気に! 涼しげな薄紫の花色と清楚な姿は、どなたに贈っても喜ばれると思います。
【使用花材】
カンパニュラ ピクシーベル
ケイトウ グリーンティアラ
スモークツリー ホワイトファー
贈り花のヒント
5月〜6月に多く出回る花の一つがカンパニュラです。カンパニュラは非常に種類が多く、庭花にもよく利用されます。切り花で多く出回るのはメディウム種で、風鈴草、釣り鐘草などの和名でも知られています。
花形に大小はありますが、どの種類もベル型のかわいらしい形をしているのが特徴で、カンパニュラという花名もギリシャ語で「小さな鐘」の意味だそうです。
濃淡ブルー系のほかに白やピンクもあり、いずれも涼しげな花色なので、この時期の贈り花にぴったり。かわいい花形を生かしたブーケやアレンジにしてみてください。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。 https://www.fleurs-tremolo.com
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