フランスの森をイメージしたウエディングブーケには、サムシングブルーも意識して

2月26日の贈り花

フランスの森をイメージしたウエディングブーケ

以前、私の店にインターンシップで来てくれた女の子が結婚することになり、ウエディングブーケの制作を頼まれました。フルール・トレモロ初の研修生です。

なぜうちを選んでくれたのか、じつは彼女のお母さまとは知り合いなので話を伺うと、彼女は大学生のときから毎日SNSにアップする私の作品を見てくれていたそうです。


インターンシップの話もお母さまを通さず、本人から「やらせてください」と連絡があり、その行動力にも驚きました。

短い期間でしたが、彼女の若々しいパワーが店を活気づけ、私にもさまざまな影響を与えた気がします。思えば、店を飛び出して、ほかの花屋さんや生産者さんとの交流を始めるようになったのも、彼女の行動力がきっかけだったのかもしれません。

その後、彼女はフランスに花留学し、大学卒業後には都内の大きな花屋さんに就職。その後は支店の店長になりました。結婚するにあたり、インターンシップに来てくれたときの感謝の気持ちを込めてブーケを束ねました。

イメージはフランスの森です。彼女がフランスにいたこと、そしてとてもナチュラルな雰囲気なのに、奥深い魅力があったことを森のイメージに重ねてみました。ちょうど明け方の、朝日が差し込む少し前の青みがかった森を思い浮かべ、このブーケのために春の白花、青花を厳選して取り寄せました。

大きなボール状に束ね、最後にフレッシュグリーンのフランボワーズの葉をたっぷり加えて仕上げました。

どんな仕事を頼んでも一生懸命やっていた彼女のすがすがしさ、笑顔のさわやかさをうまく表現できたかなー。どうかこの先も変わらず、素敵な女性でいてくれますように、そして幸せになってくれますように、と心から願いながら束ねました。

【使用花材】
フランネルフラワー ファンシーマリエ
スカビオサ ホワイト
アストランティア
マトリカリア ブルーワンダー（染め）、ホワイトワンダー
スイートピー アッシュブルー（染め）
アスチルベ アイブルー（染め）
ニゲラ ミスジーキル
フランボワーズの葉
豆軍配ナズナ

贈り花のヒント
ウエディングブーケの花色に決まりはありませんが、白と青の組み合わせはとても人気があります。欧米の結婚式の習慣「サムシング･フォー」のひとつ、何か青いものを身につけると幸せになれるという言い伝え、「サムシングブルー」が浸透しているのかもしれません。

より美しい青をアピールしたくて、今回は染めの花も使いました。ブーケの中に混じってまったく違和感のない自然な染め色です。ウエディングブーケに何か少しの青、ぜひ花で表現してみてください。

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