インテリア
2019/12/29
藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら
東京で暮らす娘さんから、広島の実家のご両親に、新年を祝う贈り花のオーダーをいだたき、希望の花色の紫とピンクでアレンジを作りました。紫の花はアスター、ピンクの花はダリアと染めのハボタン、バラを選びました。
アスターはボブバイオレットという品種で、写真のほかの花と比較すればおわかりになると思いますが、とてもサイズが大きくボリューム感があります。さらに発色がよいので、主役花としての存在感も抜群です。
少し個性的に仕上げたいと思い、シックな紫のパフィオペディルムも1輪加えました。さらにニュアンスのある葉色のフェザー系ハボタンも加え、華やかさでありながら、落ち着いた雰囲気のあるアレンジに仕上げました。
お正月に帰郷できずに寂しい思いをさせるから、という娘さんの優しい気持ちのこもった贈り花。花に託された思いがどうかちゃんと伝わりますように…。
【使用花材】
アスター ボブバイオレット
ハボタン 桃てまり(染め)、フリンジハボタン
ダリア
バラ
パフィオペディルム
テマリソウ
ガマズミ
アイビー
贈り花のヒント
ランの中でも私がいちばんよく利用するのがパフィオペディラムです。個性的な花形でありながら、アレンジにも意外に加えやすく、アクセントとして効果抜群の花です。
花色はシックな紫系のほか、グリーンと白のさわやかな品種もよく使います。ほかの花にはないつややかな花色はランならではの特徴。少し高級感を持たせたいときなどにもおすすめの花材です。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。 https://www.fleurs-tremolo.com
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