インテリア

一輪の個性的なランを主役にした、ツウ好みのアレンジメント

藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。記事一覧はこちら

12月4日の贈り花

12月4日の贈り花

個性的なランを一つ加えて存在感を際立たせる

ランのパフィオペディラム ファナティカムを取り寄せたら、その中に一つ、リップ(唇弁)と呼ばれる袋状の部分が風船のように大きくふくらんだ花を見つけました。長年このパフィオペディラムを使い慣れていた私も、初めて見るユニークな花です。

何か特別な贈り花に使いたいと思っていたところに、花好きなお義母さまに贈る誕生日の花のオーダーをいただき、「これだ!」と。花好きな方なら、このパフィオペディラムのユニークさをご理解いただけて、さらに珍しい花だと喜んでくださるに違いないと思いました。

ブーケ全体の色をパフィオペディラムの黄緑色と赤紫の花色に合わせたいと考え、白に赤紫が混じるしゃれたラナンキュラスや薄紫色のバラ、ルビーグラス、さらに黄緑色と赤紫のバイカラーのスカビオサも加えました。誕生日のお祝いなので、オルレアやアスチルベの白を加えて明るく華やかな雰囲気にし、真ん中にユニークなパフィオペディラムを入れました。ふわふわした花の中に、きっちりした花形のパフィオペディラムが加わると、存在感が際立つと同時にブーケ全体の印象が引き締まります。

パフィオペディラムは1輪だけです。強烈な個性を生かすには、まわりに同じような花を置かないほうがよいと判断しました。そのほうがよく目立ってファーストインプレッションも強くなります。

取り寄せた花の中にこういう変わりものが加わっていると、テンションが上がります。ただ「なんだか変な花」と思われると残念なので、そのユニークさを理解できる方に贈ることがポイントです。

【使用花材】
パフィオペディラム ファナティカム
ラナンキュラス ビアンコストラト
バラ フェリーチェ
スカビオサ テラプチグリーン
ルビーグラス
アスチルベ ダイヤモンド
オルレア

贈り花のヒント
ランは高級感があり、お祝いなどに最適な花ですが、個性的な花形や花色のものも多くあります。万人受けするかわいらしいランの場合は問題ありませんが、その個性を楽しんでくださるかどうかで、贈り花の評価も変わってしまいます。個性的なランは、花好きな方のほかスタイリッシュなテイストやクールなテイストが好きな方に贈ると、喜んでいただけると思います。

下の写真をスワイプしてご覧ください。

藤野幸信/Yukinobu Fujino

広島駅から少し離れた段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」(フルール トレモロ)オーナー。

広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。

店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。

制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。

月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。2018年6月に新著『季節の色合いを楽しむブーケ』(誠文堂新光社)を発刊。 https://www.fleurs-tremolo.com

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