藤野幸信さんが選ぶ「季節の贈り花」 今、この花を贈りたい! 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが“今贈りたい”おすすめの花をセレクト。その花を使った、新作ブーケ&アレンジメントをさまざまなバリエーションでお届けします。
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3月の贈り花「春の花箱」

花箱に利用しやすいスズランが出回る時期です。紫色のパンジー‘フリズルシズル バーガンディー’とチューリップ‘夢の紫’を合わせて丸いボックスに詰めました。箱の直径は15cm。小さな箱からあふれる春の紫色がエレガントな雰囲気です。
藤野幸信/Yukinobu Fujino広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「フルール トレモロ」オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を終了後、花の道に進んだ異色の経歴。著書『大切な人への贈り花』も好評。 https://www.fleurs-tremolo.com @fleurstremolo
ふたを開けた瞬間の「わーっ!」が聞きたくて…
まずは贈り花のスタイルについてご説明いたします。茎を長めにし、手元で束ねるのがブーケ。水を含ませた吸水スポンジを器にセットし、短めにした花を挿して埋めるのがアレンジです。今回はアレンジのバリエーションの一つ、ボックスフラワー=花箱をご紹介します。3月は春の花が豊富に揃う時期。さまざまな花色の花箱が楽しめますよ。
花箱に使用する専用の円形ボックスは、直径が15cmと20cmのサイズがあります。吸水スポンジを入れても水漏れしないよう、内側にプラスチック製のカップが仕込まれています。どちらも高さは13cmほどで、ふたには花に当たらない高さで止まるようにストッパーが設置されています。
この専用ボックスのお陰で、花箱アレンジが手軽にできるようになりました。ただ、輸送の途中で水漏れが生じないよう、吸水スポンジの水は少なめにしているので、届いたらすぐに水を足してください、とメッセージカードを入れるようにしています。
スズランを使った花箱をもう1種。クリスマスローズの‘マグニフィセントベルズ’のみのシンプルな花合わせで、ナチュラルで清楚な印象に仕上げました。ふたを開けるとスズランの清潔感あるさわやかな香りがふわっと感じられます。直径20cmのボックスを使用。
手軽にできるようになったとはいえ、花箱の制作では、とくに花選びに神経を使います。使いやすいのは茎が細めのタイプで、春ならスズランやスイートピー、またバラであればスプレータイプをよく利用します。すき間なく埋めたいけれど、ぎゅうぎゅう詰めで花を潰してしまっては台無しです。密度高く、しかもふんわりと花を挿すのがポイントですが、小さな花箱でもけっこうな本数が入っているんですよ!
さて、花箱の魅力といえば、やはりふたを開けたとたん目に飛び込んでくる華やかな花色の美しさ。そのサプライズは贈る側にとってもうれしいものです。そのシーンを思い浮かべながら制作していると、思いがけない喜びが私にも伝わってくるようです。
また、小さな箱に花を詰めるので、一つひとつの花に視線が集中して、じっくりとその花の美しさを観賞できるのも、花箱ならではだと思います。
花箱はふたをするため蒸れやすく、夏の気温が高い時期にはおすすめできません。春のこの時期にぜひ花箱ギフトをお試しください。毎年の誕生日や記念日、今年は何か新鮮な贈り花をとお考えの方にもおすすめです。
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花箱に利用しやすいスズラン。これは長野県の最北端、奥信濃とよばれるエリアにある「JAながのみゆき」から届いたもの。「JAながのみゆき」では「スズラン研究会」があるほどスズランの栽培に力を注いでいて、クオリティの高いスズランを出荷してくれます。2月の初めから出荷が始まり、4月の上旬には出荷のピークを迎えます。
オキシペタラム‘ピュアブルー’、デルフィニウム‘ジャパンブルー’、ムスカリと春のブルーを集めた花箱です。直径15cmのボックスに詰めると、オキシペタラムの花が大きく見えるから不思議。スペアミント、ビバーナム・スノーボールのグリーンを添えてフレッシュ感いっぱいに仕上げました。
直径20cm×高さ13cmの花箱。ふたを締めるとこんな感じになります。この中に旬の花がギュッと詰まっているとは思えない!ふたに設置されたストッパーで、花に当たらない高さでふたが止まります。