8月・白い器
三枝政代(料理家)温かみのある白、研ぎ澄まされた厳しい白、李朝の白、とろりとした白──。
幼いころから心惹かれるのは、決まって白い色。
サヱグサの薄紫の英国製ジャージーに白のスモッグがほどこされたワンピースと、白ビーズのハンドバックのコーディネートを好んでいた私に、そのさらなる奥深さを教えてくれたのは、数々の器との出会いでした。
日々愛用している白い器から。白をテーマに集めているうちに、陶芸家・川瀬 忍さんと川瀬竹志さん、伊藤秀人さんの作品や李朝の器など、思いがけず表情の異なる白のコレクションになった。
骨董から現代作家まで、李朝の器も北欧のものも。時代やお国柄に育まれたそれぞれの個性ある白、そして器の姿かたちもあいまって、見飽きることはありません。
いくつになっても、やっぱり白に惹かれる。永遠の憧れの色です。
川瀬 忍さんの青磁にほのかに感じられる白のトーン。凜とした佇まいの鶴首の花入れには、空に向かうような一輪の花が似合う。クレマチスの葉を添えて。
三枝政代(さえぐさ・まさよ)
1941年、東京都生まれ。東京藝術大学作曲科卒業。東京・青山で紹介制の料理教室を50年以上開催。四季を大切にした料理としつらいを提案している。Instagram:@msy_foodandhome_design
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