優雅さと華やかさが圧倒的。大人かわいい「リシアンサス」のフラワーリース

連載「12か月のフラワーリース」　世田谷区にアトリエを構える「宙花（そらはな）」のフローリスト戸部秀介さんが作る、季節のフラワーリースを毎月紹介します。空間を華やかに彩ってくれるフラワーリースと共に、花のある暮らしを始めましょう。連載一覧はこちら＞＞

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7月の生花を楽しむリース「リシアンサス」

濃淡のピンクを重ねると、ピンクだけでもこんなに表情豊かなリースに。夏の室内を優しく華やかに彩ります。

戸部秀介／Shusuke Tobe

35歳の時にフローリストへと転身。大手生花店、フランス人フラワーデザイナーの店で経験を積み、2016年に東京都世田谷区の中町に「宙花〜sora hana～」をオープン。リースを得意とし、ワークショップにも力を注ぐ。インスタグラム@sorahana.jp

ニュアンスの異なるピンクを重ねて大人かわいいリースに

「宙花」の戸部秀介さんが制作する季節のリースをご紹介するこの連載、2年めからはその時期に出回る旬の生花をフレッシュなまま楽しむリースのご紹介です。リース型のフローラルフォームをあらかじめたっぷり吸水させ、花を挿していくスタイルです。お客様をお招きする際の玄関やテーブルに飾りに、またアニバーサリーなどの贈り物にもおすすめです。

さて、今月はトルコギキョウの和名でも知られるリシアンサスにスポットを当てます。1年中流通していますが、この時期はいろいろな品種が豊富に揃うので、ぜひ花屋さんでも探してみてください。


リシアンサスは、以前は一重の花が多かったのですが、最近では幾重にも花弁を重ねた八重咲きが主流となり、ふんわりとしたボリューム感は、バラやカーネーションとはまた異なる魅力です。

「庭などで咲いているリシアンサスを見かける機会が少ないせいか、花に関わる仕事に就くまで、リシアンサスにこれほど多くの品種があることは知りませんでした。とくにピンクのバリエーションは豊富です」と戸部さん。

今回は3種のリシアンサスに、バラとカーネーションのピンクも加え、「大人かわいい」ピンクのリースに。

「かわいらしさと同時に大人の品位も感じさせる雰囲気を目指しました」。

整った円形を描いていくのは、戸部さんのこだわりのスタイル。そこに気品のある美しさが感じられます。

使用花材

リシアンサス‘セレブ サクラピンク’。上品で甘すぎないサクラ色が魅力的。

リシアンサス’セレブ２型 ピンクVer.２’ 。グラデーションが美しく、花弁の縁のフリルがしっかり出る品種です。 

リシアンサス‘NFアンティークピンク’。少し茶色みを含んだシックなピンクが魅力的。

バラ‘ラプソディ’。少しくすみのある淡いラベンダーピンクのバラ。マットな色合いが大人っぽい雰囲気です。

バラ‘ブルームスラプラージュ’。スプレーバラで、花弁に入るウエーブがとてもきれい。大人っぽいくすみピンクも魅力的です。

バラ‘ブルーミルフィーユ’。ミルフィーユの名前どおり、幾重にも重なる花弁が優雅な雰囲気。アンティーク感のあるくすみピンクも美しい。

スプレーカーネーション‘トレンディテッシノ’。花弁の縁は白く、内側に向けてピンクが濃くなるグラデーションが美しく、このリースではアクセントになっています。

Variations

使用花材／リシアンサス‘セレブ サクラピンク’、‘セレブ２型 ピンクVer.２’、‘NFアンティークピンク’、バラ‘ブルームスラプラージュ’、‘ブルーミルフィーユ’、カーネーション‘ドレープ’、ハマナデシコ ローズピンク、リキュウソウ、アセビ

先にご紹介したピンクのリース同様、リシアンサスに、バラやカーネーションのピンクを加えたリースです。カーネーションは花弁の繊細なひだが美しい‘ドレープ’に替え、小花のハマナデシコを加えました。葉色が明るいリキュウソウを絡めると、涼やかな印象に。