〔特集〕現地特別取材・インテリアの新潮流を探る 2025ミラノデザインウィーク探訪 ミラノサローネとは、「ミラノサローネ国際家具見本市」のこと。この6日間の家具の見本市が、ミラノ市内のデザインイベント「フォーリサローネ(サローネの外)」の活動を促し、この2つを総称して「ミラノデザインウィーク」と呼ばれる“世界最高峰のデザインの祭典”を生み出すことになりました。デザイン界において、ミラノは、創造性とアイディアのプラットホームであり、世界へのゲートウェイ。「デザインの首都」で、インテリアの新潮流を探りました。
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【Molteni&C(モルテーニ)】
歴史ある大邸宅を今に甦らせた「パラッツォ・モルテーニ」が話題に!
イタリアモダンの名門、モルテーニは、ミラノ中心部の新拠点「パラッツォ・モルテーニ」をグランドオープンし、新作を発表。ブランドの新章の幕開けを鮮烈に印象づけました。
かつての中庭は、ガラス天井を配したリビングに。クリストフ・デルクールによる中央のソファ「エミール」は、芸術家ルーチョ・フォンタナの“切り裂き”手法に着想を得た側面と背面のラインが特徴。手前のコーヒーテーブル「オディール」と「レア」も同デザイナーの新作。左手のチェアは、アフラ&トビア・スカルパの名作「モンク」の復刻版。
19世紀の邸宅を甦らせた7層3000平方メートルの空間を、モルテーニグループCMOのジュリア・モルテーニさんは「ライフスタイルを360度から描く進化したブランド表現であり、私たちの世界観を体現する『都市の家』」と語ります。
新古典主義とリバティ様式の折衷美が建物の魅力。
クリエイティブ・ディレクター、ヴィンセント・ヴァン・ドゥイセンによるミラノへのオマージュで生まれたのは、静謐なエレガンスを湛える多様な住空間。回遊式の展示でコレクション全体を体験できます。
アートキュレーターも担ったエリーザ・オッシノによる「パンタリカ」は、彫刻的なアウトドア家具。
ガムフラテージによるアームチェア「リア」。刀剣をイメージしたアームと浮遊するかのような軽快さが特徴。
さらに、著名アートギャラリーやキュレーターと連携し“アートコレクターの家”のように、文化と創造性が交差する“生きた場所”も提案。
捻りのある、よりパーソナルな住まいを求める人々に寄り添います。
「進化を極めるライフスタイルという分野でイタリアほど感性と技術が際立つ存在はありません」
─ジュリア・モルテーニ(創業家CMO)
1934年創業のモルテーニでマーケティング&コミュニケーション部門を率いるジュリアさん。クリストフ・デルクールによる新作に囲まれて。ソファ「エミール」、コーヒーテーブル「オディール」、手前のコーヒーテーブル「メイリス」。Palazzo Molteni( ViaManzoni 9, Milano)
「私たちは単に家具を作るのではなく、ライフスタイルを提案するプロジェクトに取り組んでいます。このアプローチにおいて、イタリアほど感性と技術で際立つ存在はないでしょう」。
ジュリアさんの言葉に、ブランドの揺るぎない矜持が滲みます。
パラッツォ・モルテーニ東京http://www.molteni.it/jp(次回へ続く。
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取材協力:ミラノサローネ国際家具見本市
https://www.milanosalone.com/