インテリア

仏壇づくりは丸太の仕入れから。会津の老舗「アルテマイスター」の実直なものづくり

祈りとは神聖なものに心を開き、明日に希望を託すこと。では、現代の暮らしにふさわしい祈りのかたちとは? 会津若松で120年の歴史を持つ仏壇・仏具・位牌の専門メーカー「アルテマイスター」は、家族のつながりを深め、幸福な未来を考えるきっかけとなるようなデザイン性の高い新しい祈りのかたちを提案しています。この記事は全3回の第2回です。

01 巨匠・内田 繁が手掛けたデザイン厨子
02 丸太から5年。会津・ものづくりの現場へ(この記事)
03 銀座の「ギャラリー厨子屋」が20周年〈近日公開〉

丸太から約5年の歳月をかけて「祈りのかたち」が生まれる

豊かに広がる田園と磐梯山に見守られた町、会津若松で祈りのアイテムを手がける「アルテマイスター」。

鶴ヶ城PIXTA会津若松市は、鶴ヶ城を中心とする城下町でもある。写真/ denkei( ピクスタ)

同社のものづくりは丸太を直接仕入れることから始まります。

仕入れた丸太は、自社工場で製材、天然乾燥、人工乾燥、養生といった工程を踏み、反りやねじれを落ち着かせながら約5年の歳月をかけて、ようやく加工ができる木材となります。

こうした各工程を支えるのは、長い経験に裏打ちされた職人たちです。

秋から春にかけて伐採された丸太を幹の太さや長さ、傷、節の有無などを目視しながら選定し、会津若松にある「アルテマイスター」の資材工場へ。ここで日差しと風雨に当ててアクを抜き、天然乾燥させます。その期間は樹種ごとに異なるものの、おおむね1年から3年程度。この作業が仕上がりのよしあしを左右します。

同社で丸太の仕入れや製品開発を長年担当してきた横山和浩さんは、「木は一本ごとに個性があり、堅さも色合いも異なります。丸太を買い付ける段階からその個性を見極め、まっすぐで長さのあるものは仏壇用に、樹齢100年以上のものは厨子用にと、用途に見合ったものを仕入れることが、よい製品づくりにつながります」と話します。

また、丸太を切り出した後の乾燥の工程では、気密性の高い現代の生活空間に合わせ、木の水分量を仕入れた丸太(水分約60%)から、最終的に8%になるように時間をかけて調整。

アルテマイスター天然乾燥の後、人工乾燥で木の水分量をいったん6%にまで落とし、その後8%に戻すことで木材を安定させていきます。この独自の乾燥方法は、仏壇づくりの長い歴史から編み出されたもの。よいものづくりには相応の手間と時間が必要なのです。

その作業も「単に倉庫内の機械任せにするのではなく、均一に乾燥するよう定期的に木の向きを変えるなど手をかけ、木という自然の恵みを余すところなく大切に使っています」と横山さん。

育つまでに何十年、何百年という歳月を要する木は、まさに地球の貴重な資源。

アルテマイスターの本社磐梯山を望む「アルテマイスター」本社。

古い寺々が点在し“みちのくの仏都”と称される会津若松の地にあって、「アルテマイスター」は木のぬくもりを生かした祈りのアイテムを通して、いのちの尊さと向き合っているのです。

Information

アルテマイスターお客様相談窓口

TEL 0120-861-900(受付時間9時~17時)
定休日 土曜・日曜・祝日
  • URL:https://alte-meister.co.jp/

    ※在庫切れの場合は、納品まで数か月かかることがありますので、お問い合わせのうえご確認ください。

この秋、ギャラリー厨子屋
開廊20周年記念企画展が開催されます


アルテマイスターが手掛ける銀座のアンテナショップ「ギャラリー 厨子屋」の開廊20周年を記念して、この秋『これからの「祈りのかたち」を求めて ―20年を振り返り、新たな創出の旅立ちへ―』と題する企画展が3回にわたって開催されます。

これまでの歩みを振り返るとともに、これからの祈りのかたちを提案します。厨子や多様な祈りの調度品などを通して、暮らしの中での祈りの場・時について改めて考える機会としてみませんか。

第1回「インテリアデザイナー内田繁の厨子」展
2022年10月15日(土)~30日(日)

第2回「格別なる表現者が創る祈りのかたち」展
2022年11月12日(土)~27日(日)

第3回「アルテマイスターの厨子」展
2022年12月10日(土)~25日(日)

ギャラリー 厨子屋
東京都中央区銀座1-4-4 ギンザ105ビル地下1階
http://www.zushiya.com
電話 03(3538)5118
営業時間 11時~19時
火曜定休

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取材・文/冨部志保子

『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。

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