伝統工芸

髙田賢三さんが出会った「香川漆芸」最後の作品。暮らしの美を極めたテーブルウェア「夢」

髙田賢三が出会った「香川漆芸」第2回 日本の漆工芸の雄たる「香川漆芸」。その頂点にある人間国宝・山下義人さんにパリのファッションデザイナー髙田賢三さんが託したのは「日本への憧れ」を美しく象徴化したデザイン。作品名は髙田さんの座右の銘「夢」です。完成を見ることなく旅立たれた髙田さんに向けて山下さんが誓ったのは、香川漆芸の魅力を余すところなく発揮し、日本の工芸に深い尊敬と愛着をお持ちだった髙田さんの強い期待に応えること。髙田賢三さんの輝かしい功績を讃えるとともに、お二人の想いが結晶した作品「夢」をご披露いたします。前回の記事はこちら>>

髙田賢三×「香川漆芸」山下義人×家庭画報
暮らしの美を極めたテーブルウェア「夢」

髙田賢三さんが考案したのは、菊の花と星屑を思わせるダイナミックで神秘的なデザイン。香川漆芸の緻密な彫りと白漆の優しい色味によって新たな命を与えられ、唯一無二の作品が生まれた。

今回の共同制作の話が舞い込んだとき、パリに暮らす髙田賢三さんはまだ香川漆芸を知りませんでした。そのうえ、新ブランド「K三」を立ち上げたばかりで、目が回るほど多忙な毎日。それでも快諾したのは、日本の伝統工芸への関心とリスペクト、そして何より、香川漆芸の芸術的な美しさに触れ、魅了されたからでした。

そして2020年夏、髙田さんのデザイン画をもとに香川漆芸作品を作るという夢のプロジェクトが始動。

制作を任されたのは、重要無形文化財「蒟醬(きんま)」保持者(人間国宝)の山下義人さん率いる才能豊かな漆芸家チームです。制作中に髙田さんが亡くなるという、予想だにしなかった試練を乗り越え、魂のこもった傑作を作り上げました。

右・「夢」漆重箱(幅18.18×奥行き18.18×高さ11.514㎝/6寸×6寸×3寸8分)60万円。数量限定の受注生産品。

左・「夢」漆プレート4枚セット(直径は特大60、大40、中32、小24㎝各1枚)145万円。数量限定の受注生産品。

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デザイナー
髙田賢三/KENZO TAKADA

兵庫県姫路市生まれ。文化服装学院在学中、装苑賞受賞。卒業後65年に渡仏。70年、パリで初のブティックをオープンし、初のコレクションを発表。欧州の伝統的なクチュール界にあって日本人ならではの感性が光る革新的なコレクションが話題となり、世界的な名声を得る。その後、数々の賞を受賞。2004年アテネ五輪では日本の公式服をデザイン。16年、フランス政府からレジオン・ドヌール勲章シュバリエ受勲。20年1月、新ブランド「K三」をパリから世界へ発信。同年春より本企画に着手。写真/水島 優

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