
おいしく健やかな毎日をつくる「わんこ薬膳」の基本(2) 「薬膳」とは、季節や体質に合わせた食材を使い、健康維持や病気予防を目的にした料理のこと。東洋医学の考えに基づいた“食養生”は、人間だけでなくペットの健やかな体づくりと不調解消にも役立ちます。この連載では、発売中の『いちばんやさしい わんこのための薬膳のきほん』(柴田千恵著、世界文化社刊)より、簡単かつ本格的な「わんこ薬膳」の取り入れ方を解説します。前回記事はこちら>>
東洋医学で犬は、日中によく動いてエネルギーを発散する「陽の生き物」といわれます。平熱も37~39度ほどと、人よりもやや高めです。ただ、なかには体の中に過剰な熱を持っているタイプのわんこもいます。
一方で寒がりのわんこもいます。穏やかでジッとしていることが多い、暖房器具にあたるのが好き、おしっこの色が薄くお腹がゆるくなりがち、といったタイプのわんこの体は、おそらく冷えています。
下記の「熱タイプ」「冷えタイプ」それぞれの項目をチェックしてみてください。数が多いほう(4つ以上が目安です)が愛犬の状態です。いずれにもチェックがあまり付かなければ、今は体のバランスが取れているといえるでしょう。
熱タイプ

薬膳では、すべての食材や生薬を「五味五性」に基づいて分類します。
五味とは、酸味・苦味・甘味・辛味・鹹味(かんみ。塩辛さのこと)という5つの味とその性質。五味がもたらす体(五臓)への働きは下の表のとおりです。
五味の作用
もう一つ、薬膳を作るうえで欠かせないのが「五性」です。五性とは、食材や生薬を食べたときに体を冷やすか、温めるかで5つのタイプに分けたものです。
体に熱がこもりやすいわんこや、すでに体が熱いほうに傾いているわんこが温性や熱性のものを食べ続けると、体内に過剰な熱が生まれてしまい、健康に影響しかねません。そのような場合は平性の食材をメインに使いつつ、体の状態を見てから涼性や寒性の食材も取り入れるようにしましょう。逆に、冷えが強いようなら温性や熱性の食材が助けになります。
食材の性質を知り、適切に組み合わせることで、食材が本来持つ力をより引き出せるようになり、季節や体質に合った薬膳を作ることができるのです。書籍には便利な食材の早見表や、わんこにあげてはいけないNG食材リストが載っていますので、ぜひ活用してください。
*次回は、わんこ薬膳の調理の方法や量の目安などについて解説します。
柴田千恵さん
しばた・ちえ 国際中医薬膳管理師・POMCペット中医薬膳管理師・国際中医師。愛犬の病気をきっかけに、2017年より「わんこのための食養生ごはん」の開発をはじめ、これまでに累計81万食を販売。同時に、ペットの薬膳教室や中医薬膳オンラインスクール、薬膳カウンセリング、講師業などを通じて、中医学や薬膳学の知識を実践的に活用できる学びの場を広げている。
一般社団法人POMC 食養生薬膳協会(オンラインスクール)https://www.petpomc.com
わんこの食養生ごはん(オンラインショップ)https://pawplus.jp
instagram:@pawplus
現役獣医師や管理栄養士なども受講するペット中医薬膳の専門家が、わんこ薬膳の基礎から実践までわかりやすく書き下ろした一冊。Webには載せていないレシピや食材も多数掲載しています。
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撮影/大見謝星斗(世界文化ホールディングス) イラスト/ねもときょうこ