
おいしく健やかな毎日をつくる「わんこ薬膳」の基本(1) 「薬膳」とは、季節や体質に合わせた食材を使い、健康維持や病気予防を目的にした料理のこと。東洋医学の考えに基づいた“食養生”は、人間だけでなくペットの健やかな体づくりと不調解消にも役立ちます。この連載では、発売中の『いちばんやさしい わんこのための薬膳のきほん』(柴田千恵著、世界文化社刊)より、簡単かつ本格的な「わんこ薬膳」の取り入れ方を解説します。
「薬膳」という文字の印象から薬をイメージする人も少なくありませんが、薬膳は基本的に私たちが普段食べている食事と変わりません。ただ、健康維持や体質改善を意識した食材や調理法を選んでいるという特徴があります。
とはいえ、特別な食材を使うわけではなく、にんじんや大根などの野菜、肉、魚、卵、豆類、穀類といった一般的な食材がほとんど。そこに、なつめやクコの実などの生薬を加えることもあります。
調理法としては、果物などごく一部のものをのぞいて熱を加えるのが基本。スープなどの汁物やお茶には食材の成分が溶け出しているので、具がなくても薬効があるとされています。
わんこ向けの薬膳も基本的には人間と同じ食材で作りますが、なかにはわんこにとってNGの食べ物もあるので、そこには注意が必要です。
東洋医学では、季節に合わせた味わい(甘い、酸っぱい、辛いなど)と、食材が持つ性質(体を温める、冷やすなど)を組み合わせて、そのときの体の状態に合ったレシピを考えます。例として、寒い季節や冷え体質のわんこには、巡りをよくする「辛味」の食材や、冷えを改善する働きのある「温性」の食べ物が向いています。
同じ食材ばかりにならないように、似た作用でもたまに違う食材に変えるなど工夫することで、愛犬を飽きさせずに体を整えてあげることができるでしょう。
ただし、アレルギーや食事制限がある場合は、特定の食材は使わないようにするなど注意が必要です。気になる人はかかりつけの獣医師に相談してみてください。
犬は、歯の形状から「肉食に近い雑食」と考えられています。肉や魚などから得られる動物性タンパク質は、犬にとって効率よく吸収できる栄養素。また、タンパク質から体内で合成できるビタミンの数が人間よりも多いので、手作り食には肉や魚を積極的に取り入れましょう。柴田千恵さん
しばた・ちえ 国際中医薬膳管理師・POMCペット中医薬膳管理師・国際中医師。愛犬の病気をきっかけに、2017年より「わんこのための食養生ごはん」の開発をはじめ、これまでに累計81万食を販売。同時に、ペットの薬膳教室や中医薬膳オンラインスクール、薬膳カウンセリング、講師業などを通じて、中医学や薬膳学の知識を実践的に活用できる学びの場を広げている。
一般社団法人POMC 食養生薬膳協会(オンラインスクール)https://www.petpomc.com
わんこの食養生ごはん(オンラインショップ)https://pawplus.jp
instagram:@pawplus
現役獣医師や管理栄養士なども受講するペット中医薬膳の専門家が、わんこ薬膳の基礎から実践までわかりやすく書き下ろした一冊。Webには載せていないレシピや食材も多数掲載しています。
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撮影/大見謝星斗(世界文化ホールディングス) イラスト/ねもときょうこ