藤野幸信さん 365日の贈り花ダイアリー 「フルール トレモロ」オーナー 藤野幸信さんが手がけたブーケやアレンジメントで綴る365日の花日記。贈り花のある、素敵な暮らしのヒントをお届けします。
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8月5日の贈り花
愛犬を亡くされた方へのお悔やみ花
警察犬として活躍し、引退してからも飼い主さんに愛されて天寿を全うしたシェパード君。飼い主のご友人からの依頼で、お悔やみのアレンジをお届けしました。
広島から静岡の友人へ、お悔やみと「元気を出して」という励ましを伝えるのに、贈り花はとても効果的だと思います。連絡を受けてすぐに花を贈ろうと思い立った依頼主さんの優しい気持ちにも胸を打たれました。
依頼を受けてすぐに「使いたい!」と思ったのが、ロゼット咲きのバラ ライムローズベールです。花形がふんわりして優しい印象で、色は明るくナチュラルなライムイエロー。飼い主さんをこの花色で元気づけたいと思いました。
リシアンサスの淡いピンク、エキナセアの濃いピンクを加えて、明るいながらも賑やかになりすぎない花色合わせにしてみました。お送りするのが静岡ということで、静岡県のガーベラ生産者「アドアー フローカ」さんの蕾ガーベラも加えました。
多くの人に愛されたシェパード君に「幸せな一生だったね」と伝えたくて、お悔やみの花ながら、少し明るめに、軽やかにアレンジしました。
【使用花材】バラ ライムローズベール
リシアンサス NFホノピンク
エキナセア バブルガム
蕾ガーベラ ファンシースパーダ
カーネーション ミモザ
ローズマリー
グリーンフレークゼラニウム
ロータス・ブリムストーン
贈り花のヒント夏の間は冷蔵輸送を利用する花屋さんもありますが、冷蔵輸送の場合、到着後の室温との差で花が傷みやすくなることを考慮し、私の店では利用していません。
もし、冷蔵輸送で花が届いた場合は、冷房の効いた部屋で管理するようにしてください。直射日光を避け、冷房の風が当たらない場所に飾るとよいでしょう。
下の写真をスワイプしてご覧ください。
藤野幸信／Yukinobu Fujino
広島駅からほど近い段原の骨董通りにある「fleurs trémolo」（フルール トレモロ）オーナー。広島大学大学院理学研究科生物科学専攻を卒業後、花の道に進んだ異色の経歴。店名のtrémoloは音楽用語で震音を表し、「感動で声が震える」ことを意味する。感動する花束を多くの人に届けたい、という思いから、市場を頼らず、自ら生産者情報を入手して、お気に入りの花を集める。何種類もの花を使ったブーケは、エレガントでナチュラル。制作したブーケのアップを続けているフェイスブックから人気が広がり、全国各地から贈り花のオーダーが届く。月刊『フローリスト』などの雑誌の連載や表紙などでも人気。
https://www.fleurs-tremolo.com『人気フローリストが教える フラワーアレンジのデザイン＆ヒント78 大切な人への贈り花』 2021年4月12日発売！
誕生日、結婚記念日、ウエディングなど、78例のブーケ&アレンジメントを色別に掲載しています。オールカラーの大判の単行本で楽しむ、藤野さんのナチュラルでエレガントな花の世界は、眺めるだけで幸せな気持ちに。色別花図鑑コラムや全国の生産者データなどお役立ち情報やインデックスも充実。大切な人へ花を贈る際のヒントが満載です。 
