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北海道の四季をガラスに込めて。人気の器作家・西山雪さんの工房を訪ねて

2022.11.08

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愛らしい鉢、皿、籠を探しに 人気の器作家の工房を訪ねて 第1回(全6回) 白い無地の器がもてはやされた時代を経て、今人気を集めるのは、作り手の感性が発揮された個性的な器です。今回の器セレクトの基準は“愛らしさ”。陶磁、ガラス、竹。異なる素材に向き合う4人の作家の工房を訪ねて、創作にかける想いを伺いました。

ガラス 西山 雪さん


ガラス 西山 雪さん

西山 雪さん作「秋苑 オオウバユリと野ぶどう」。オオウバユリの花が咲き、実がなり、枯れ、種が風に舞うまでの様子が描かれる。2021年に作られた直径40センチ以上ある大作。

ここに暮らしているから描けるもの――
北海道の四季をガラスに込めて



柔らかなフォルムのガラスに描かれる、北海道の四季。風に揺れる草花、木漏れ日、色づいていく果実、一面の銀世界……自然の息づかいが聞こえるような繊細さと、力強い生命力を併せ持った西山 雪さんのガラスは、北海道・長沼町の工房で作られています。

ガラスに描かれるのは、愛犬との散歩や登山などで出会い、心を動かされた“身近な自然”。例えば、北海道で見られるオオウバユリは「庭にも咲いているのですが、自分の背丈より大きく、びっしり花がついているので、子どもの頃は怖さを感じていました。なので、北海道に住んでいるなら描いてみなよ、と最初にいわれたときは『え~っ』と思いました」と笑います。

しかし、描くにあたって詳しく調べると、アイヌ民族が根をすりつぶして保存食にしていたという話から、この地に深いかかわりがある植物であることを知り、親しみを覚えたといいます。

「この土地の植生や空気感、歴史を知っていくうちに、ここで生まれ育った自分のアイデンティティや、ここで作品を作る意味をも見つめ直すようになりました。北海道の自然を目いっぱい吸い込んで、“ここに暮らしているからこそ描けるもの”をガラスに落とし込みたいです」。

ガラス 西山 雪さん

庭に面した西山さんの作業台。奥から、「ぶどうの雫 グラス」、「野ぶどう 小鉢」、いちょうや吾亦紅(われもこう)などが描かれた「秋あそぶ プレート」。手前は野ぶどうのスケッチ。

下のフォトギャラリーで詳しくご紹介します。

西山 雪さん(にしやま・ゆき)

北海道長沼町生まれ。2004年、秋田公立美術工芸短期大学ガラスコース卒業。06年、富山ガラス造形研究所造形科卒業。高橋禎彦グラススタジオでアシスタントを務めた後、富山ガラス工房に勤務。10年より北海道に拠点を移す。11年にはスウェーデンのモニカ・L・エドモンドソンのアシスタントを務める。最新情報はインスタグラム@snowglassglassにて。

展覧会のご案内
●2022年11月19日~27日 SAVOIR VIVRE
東京都港区六本木 5-17-1 AXIS ビル 3階
TEL:03(3585)7365
※販売は個展会期中に抽選で行います





〔特集〕人気の器作家の工房を訪ねて



01 ガラス 西山 雪さん





この特集の掲載号
『家庭画報』2022年11月号



『家庭画報』2022年11月号


撮影/大泉省吾
『家庭画報』2022年11月号掲載。
この記事の情報は、掲載号の発売当時のものです。
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