暮らしのヒント

鏡リュウジさんと図像で辿る「名画に隠れた占星術の世界観」

アルブレヒト・デューラー《メランコリアⅠ》

名画に隠れた占星術の世界観
古代ギリシャ以来、黒胆汁が人体内で過多になると、メランコリーの病に冒されると考えられた。そして「凶星」土星がその原因とされたのだ。しかしルネサンスの哲学者フィチーノは土星を単なる凶星ではなく神に近い高邁な天体とみなした。高貴なイメージの天使にはルネサンスの占星術の影響がはっきり見て取れる。

名画に隠れた占星術の世界観
1 数字からなる魔法陣
タテヨコ斜めのマスの数字をどこで足しても同じになる数学パズル「魔法陣」は、古来、惑星の占星術的力を呼び起こす力を持っていると考えられた。ここにあるのは、メランコリーを引き起こす土星に対抗する明るい木星の護符。土星が陰鬱になりすぎるのを防ごうとしている。

2 頰杖
伝統的にメランコリーを示すポーズ。これはのちのロダンの「考える人」にまでつながっていくのかもしれない。

3 高貴な天使
憂鬱質(メランコリー)の天使。ただ陰鬱なだけではなく、それは深い思索へと人を向かわせる資質だと考えられるようになった。

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