住まい

都市型「豪邸」建築の名手・森山善之流“イタリアモダンの家具”が主役の家作り

「美しい家具」と暮らす 第2回(全21回) おうち時間の質が求められる時代にあって、インテリアの世界では本物志向のハイエンド家具の動きが好調です。空間と時間の価値を高めてくれる、「美しい家具」のある暮らしを訪ねました。前回の記事はこちら>>

美しい家具のある暮らし
Vol.1 B&B イタリア

イタリアモダンの家具が似合う洗練された空間

Y邸(東京)

イタリアモダンの家具が似合う 洗練された空間

【住み手が吟味した石材と家具が共鳴し合うインテリア】書斎と連続した地下のラウンジ。石の空間に柔らかな色合いの家具を配置。フォーマルでありながら温かみが感じられる。家具はすべてB&B イタリア製。ソファはアントニオ・チッテリオがデザインした「アトゥール」。手前の椅子は「アズチェナ」コレクションの「カティリナ」。壁面は大理石のように流れる模様がある珍しい御影石。

ラグジュアリー家具使いの名手、建築家・森山善之流。家具から家づくりを考えるということ

イタリアモダンの家具が似合う 洗練された空間
森山善之(もりやま・よしゆき)さん
建築設計事務所バケラッタ。1964年生まれ。山口大学建築学部卒業。PAO設計勤務を経て97年独立。建築だけでなく家具や建材など幅広い分野に通じ、住み手の思いを実現。豪邸を数多く設計している。頭上の犀(さい)のアートはファビアン・フォン・スプレッケルセンの作品。

都市型豪邸の名手として知られる森山善之さんは家づくりに際し、独特の設計手法を貫いています。普通、設計者はまず建物の骨格をつくり、外装材、内装材、設備や家具の順に選びます。家具は建て主任せの場合も多いでしょう。ところが、森山さんは建築の外形が固まり、工事が始まるやいなや、建て主と一緒にショールームを巡り、決まった家具やキッチンに合わせて、床・壁・天井の素材も選んでもらいます。

「決まった大きさや内装の空間に合わせて家具を選ぶのは難しい。結局、無難なものしか選べず、住み手の個性は出なくなりがちです。それではお客さまの要望を叶えたことにはならないと思います」と森山さんはいいます。

ただ、いくらセンスがよくても、住み手が選んだものをそのまま組み合わせるだけでは、色合いやサイズ感がいいバランスにはならないため、適宜アドバイスを行います。森山さんいわく、「僕たちはいわば洋服の仕立屋さんのようなもの」。

確かに、家具の色や張り地、内装材の耐久性など、すべてを熟知して的確な助言を行いながら、建て主にフィットした住まいをオーダーメイドで仕上げる、一流の「住まいのテーラー」といえるかもしれません。

下の写真はそんな森山さんが手がけたYさんのお宅。地下に主にご主人が使う書斎とラウンジ、2階にはファミリーリビングがあり、窓の外にはテラスが広がります。

どの部屋にも住み手の個性が感じられ、非常にメリハリのきいた空間に仕上がっています。

イタリアモダンの家具が似合う 洗練された空間
家族で過ごす2階のリビング。アクセントカラーの黄色が印象的な、ボリュームのあるソファは「タフティータイム」。組み合わせ自由でカバーは取りはずし可能。B&B イタリア製。

イタリアモダンの家具が似合う 洗練された空間

ダイニングチェアは2階のリビングのソファと同じく、パトリシア・ウルキオラがデザインした「ハスク」。樹脂を革でくるんだ有機的なシェルとソフトクッションが独特の表情を生み出す。ベースが回転するので便利。B&B イタリア製。

イタリアモダンの家具が似合う 洗練された空間

ガエターノ・ペシェによる「アップ」誕生50周年を記念して発売された復刻カラーの「アップ50」。包み込まれるような座り心地で、アートとデザインが融合した現代の名作と称される。B&B イタリア製。

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