
日本の聖地を訪ねた3年間。黒潮の流れに乗り海洋民族さながらの旅路は、新たな出会いに胸躍らせる浪漫に溢れていた。遥か昔、同じような想いで海を旅していた民族たちは、東の果てにある理想郷・ニライカナイを目指して航海し、沖縄に辿り着いたのではないだろうか。

神々が愛した景色が未だ残り続ける奇跡の島
うるま市・浜比嘉島。遺跡が眠る久場島を望む兼久ビーチや、アマミチューとシルミチュー(男女二神)の居住跡と伝わるシルミチュー霊場や、さざれ石にまつわる伝説が残る。
世界自然遺産に登録され、山の青さが美しい「沖縄本島北部・やんばる」や、豊富な水に空の青さが反射する「西表島」。そして、うちなんちゅにしか知ることがないかもしれない哀しきブルーの世界もまた、長い年月をかけて人々の祈りが生み出す沖縄の、忘れてはいけない青となる。

琉球創生神話に登場する厳粛なる至高の聖地
沖縄本島最北端。太平洋と東シナ海に面する絶景スポット・辺戸岬から、琉球開闢七御嶽(うたき)の一つであり、女神アマミキヨが一番最初に創ったとされる安須森(あすむい)御嶽を拝む。


人類発祥の聖地としてアダムとイブ伝説が残る「恋の島」
今帰仁村(なきじんそん)・古宇利島。息をのむほど美しいとされるエメラルドグリーンに囲まれ、始まりの洞窟(チグヌ浜)がある。又今でも伝統行事「海神祭(ウンジャミ)」が行われている。

南十字星の輝きと美しい砂浜に心躍る、青の楽園
有人島として日本最南端の島、波照間島。八重山諸島屈指の青さを放つ島の北部にあるニシ浜は沖縄の言葉で「北」を「ニシ」と読むことに由来する。
琉球開闢(かいびゃく)の神々が今もなお、聖なる地のブルー絶景を守り続けてくれている。

太陽が昇る東方「アガリ」聖なる方角の巡礼地
琉球創造神・アマミキヨがニライカナイから渡来して住みついたとされる霊地を巡る「東御廻り(アガリウマーイ)」の巡拝地の一つ、ヤハラヅカサ。引き潮になると香炉が見えてくる。

絶海の孤島に永遠に生きる多くの伝承が残る国境の島
日本最西端・与那国島。神の岩として巨石信仰の対象になっている立神岩をはじめ、南部で発見された巨大海底地形を海底遺跡という説もあり、浪漫が眠る島。

日本全国の“聖地”の絶景写真とともに、感銘を受けた旅のポイントを紹介する1冊。旅行ガイドとしても、旅のエッセイとしても楽しめます。この記事の掲載号
撮影・取材・文/ともこ