美味手帖

京都の和菓子をご自宅で! 西陣に息づくはんなり優雅な生菓子・干菓子

京都&パリ ひみつの美味案内 世界の食都、京都&パリ。地元のグルメな方々に、現地に暮らすからこそ知っているおすすめの美味をこっそり教えていただきます。記事一覧はこちら>>

※新型コロナウイルスの影響により、営業時間に変更が生じたり休店する場合があります。最新の営業状況は、お店の公式ホームページ等からお確かめください。

【4月の美味案内】
春を愛でる。
季節限定のお菓子

(取材・文/西村晶子)

「本家玉壽軒」で修業を積んだ初代が、昭和13(1938)年に独立し、かつて本家があった地で創業した菓子司「千本玉壽軒(せんぼんたまじゅけん)」。現在は3代目が中心となって菓子作りを行い、古風な菓子から人気ショップやカフェとコラボレートしたモダンな菓子まで手がけています。その中から代々続く春限定の銘菓をご紹介します。

ご紹介するお菓子はすべてお取り寄せ可能です。ご自宅で楽しむのもよし、どなたかにお送りするのもよし。京都の春、この季節だけの味を、今年は静かにそれぞれに味わってはいかがでしょう。


2輪の桜を重ねた「花の袖 桜」6個入り864円。4月中頃まで販売。

彩りにも香りにも桜が宿る、春限定の「花の袖」

春限定の和菓子は花をテーマにするものが多く、なかでも桜は春の和菓子に欠かせない題材です。味も形もさまざまで、菓子銘も変化に富み、想像を膨らませながら味わうとおいしさがさらに増します。


「花の袖」の名前で、5月から夏にかけてはこしあん入りの「青楓」、10月~11月は栗あん入りの「紅葉狩」を販売。

3月~4月に販売している「花の袖」もそんな桜のお菓子のひとつです。落雁の中にほんのり香る桜あんを忍ばせた半生菓子で、しっとりとして、口の中ですっと溶けていく上品な味わいです。ピンクと緑の組み合わせは京都の春に欠かせない色合わせで、ピンクは桜、緑は柳を表しています。


「京のしおり」832円。落雁や州浜製の干菓子の詰め合わせ。春の意匠に加え、西陣にちなんだ糸巻きを写した干菓子も。

春の野山が目に浮かぶ、華やかで愛らしい干菓子「京のしおり」

抽象的なデザインが多い京都の和菓子ですが、干菓子はどちらかというと写実的でわかりやすく、色も形もはんなり華やかです。1年を通じていろいろな意匠の干菓子があり、春の「京のしおり」は思わず歓声があがる愛らしさ。桜、蝶々、花見団子、芽吹きを表す山菜や水などを、ひと箱に詰め合わせています。


春の干菓子は野山の草花、風景を写したものが多く、愛らしくて優雅。

まずは見て楽しみ、箱から取り出したら好みの盛りつけで春を楽しんでみてはいかがでしょう。上品な甘みはコーヒーや紅茶にもよく合うので、日々のおやつとしても楽しめます。

ミニ羊羹「桜」810円。小豆や抹茶の定番、夏には道明寺羊羹「有楽餅」(柚子入り)、「あさ紫」などが販売される。

春の景色を表した羊羹は、ミニサイズで身近な存在に

日々の暮らしの中で食す機会が減ってしまった「羊羹」ですが、こちらではさまざまな羊羹を扱っています。羊羹=定番菓子と思っていましたが、季節限定の羊羹を揃え、春には桜の羊羹が登場します。ピンクに色づけした羊羹と小豆羊羹の組み合わせは切り口を見ると夜桜のよう。ミニサイズの羊羹もあって、これなら気軽にいただけ、ちょっとした手土産にも重宝しそうです。


店内には西陣風の趣向を凝らした銘菓や、季節を写した生菓子や干菓子が並ぶ。


古い菓舗が多い西陣に、風格のある看板を掲げるお店。

京菓子司 千本玉壽軒

京都府京都市上京区千本通今出川上る上善寺町96
電話 075-461-0796
営業時間 8時30分~17時
定休日 水曜
http://sentama.co.jp

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西村晶子/Shoko Nishimura

関西を拠点に、京都の食や文化、人、旅を幅広く取材、編集。長年、『家庭画報』の京都企画を担当し、さまざまな記事を執筆。最近の書籍の仕事に『旨し、うるわし、京都ぐらし』(大原千鶴著)がある。

表示価格はすべて税込みです。

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